南アフリカで悲劇…名門クラブ所属の24歳DFが銃撃され死去、東京五輪では日本とも対戦

南アフリカのプレミアサッカーリーグに所属するカイザー・チーフスは4日、所属選手である南アフリカ人DFルーク・フルールが逝去したことを発表した。

クラブの発表によると、フルールは現地時間3日水曜日の夜に、カイザー・チーフスのホームタウンであるヨハネスブルクで銃撃されたとのこと。その後病院に搬送されたが、24歳で帰らぬ人となった。

イギリスメディア『BBC』が4日に報じたところによれば、フルールはヨハネスブルク郊外のガスリンスタンドで給油を待っていた際に事件に遭遇。身元不明の武装集団に接近され、車から降りるよう指示された後に、上半身を1度銃撃されたという。なお、容疑者の1人は事件発生後にフルールの車で逃走した模様。警察側は捜査を進めているが、未だ身柄確保には至っていないと伝えられている。

2000年3月3日生まれのフルールはセンターバック(CB)を主戦場に活躍。2021年に行われた東京オリンピック2020では、U-23南アフリカ代表のメンバーに名を連ね、グループステージ初戦の日本戦を含め全3試合に出場した。昨年10月には、国内リーグで過去13度の優勝を誇る名門カイザー・チーフスに加入。一部の国内メディアで「A代表デビュー間近」と報じられるなど、将来を嘱望されていた。

突然の訃報を受け、カイザー・チーフスはクラブ公式サイトにて「クラブの経営陣、選手、テクニカルチームの全員が、この悲惨な出来事に深く動揺している。非常に困難な時期にある彼の家族と友人に心から哀悼の意を表する。クラブは今後さらなる発表を行う予定だ」と発表している

また、南アフリカサッカー協会(SAFA)のダニー・ジョーダーン会長も「我々は若い命が失われたという胸が張り裂けるような衝撃的なニュースを聞いて目を覚ました。これは、彼の家族や友人、チームメイト、そしてサッカー界全体にとって大きな損失だ」と声明を発表。『BBC』によると、今週末に開催される国内リーグでは、全ての試合でフルールを追悼するための黙祷が捧げられる予定だという。

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