【ガソリンスタンドにカレー店?】ガソリン価格高騰の中で新ビジネス 東京で人気カレー店のレシピ受け継ぐ・福島

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ガソリン価格の高騰で、苦境に立たされるガソリンスタンドが多い中、いわき市のガソリンスタンドが、新たなビジネスに乗り出しました。

高値が続くガソリン価格。

資源エネルギー庁によりますと、4月3日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットルあたり、174.6円と政府による補助金措置が続いていますが、家計にとっては厳しい状況です。

苦境に立たされるのは、ガソリンスタンドもー

■志賀石油店 金澤保基所長

「補助金が若干延長されることになったんですけどこれがない場合はレギュラーガソリンでいくとリッター200円くらいの換算になっちゃう」

最近では、電気自動車の普及などもあり、給油に訪れる人も年々減ってきているといいます。

■志賀石油店 金澤保基所長

「これから20年30年先になるとガソリン車が減少するのは間違いない、燃費も良くなってきますからスタンド業界としては厳しい面が出てくると思う」

こうした状況を打破するため、いわき市のガソリンスタンドが新たなビジネスに乗り出しました。

スタンドの一角に設けられたスペースで食べられるのが、なんと…カレーライスなんです。

■志賀石油店 ゴッホカリー 石田 知郎オーナー

「ぼくがたまたまお客さんとして食べていて、なんとか会社としても維持できるように続けられればなと思って始めました」

いわき市のガソリンスタンドの一角にオープンしたのが、「ゴッホカリー内郷店」。

いわき市内や東京で人気だったカレー店が、店主の高齢を理由に6年ほど前に閉店。

店の常連客だったガソリンスタンドオーナーの石田さんが、その味を守りたいとレシピを受け継ぎました。

カレーは超本格的!

ルーには、8時間炒めた玉ねぎや5種類のフルーツ、さらに25種類のスパイスなどが入っています。

このカレーを目当てに、県外からもお客さんが訪れるそうですが、オープンまでには、苦労もありました。

2023年9月にいわき市を襲った豪雨災害。

こちらのガソリンスタンドも床上浸水の被害にあいました。

■志賀石油店 ゴッホカリー 石田 知郎オーナー

「準備期間があって、その時に被害に遭って本当は昨年オープンの予定だったんですけどそれをちょっとずらして今年の1月ってことで、まだまだ大変な思いをされている方もいるので一緒に盛り上げて行ければと思っています」

ガソリン価格の高騰、そして災害を乗り越えて始まった新ビジネス。

ガソリンスタンドの生き残りをかけた挑戦が続きます。

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