中日21歳が「別人のよう」 2軍で打率.462…“12球団トップ”の名手に待たれる昇格

中日・龍空【写真:小池義弘】

中日・龍空は2軍で打率.462、1本塁打…課題の打撃で猛アピール

中日の4年目21歳・龍空内野手が2軍で猛アピールを続けている。5日に行われたウエスタン・リーグのソフトバンク戦(ナゴヤ球場)で3打数2安打。打率を.462(13打数6安打)に上げた。昨季は114試合に出場した“名手”の躍動に「別人のよう」「龍空覚醒してるやん!」「1軍に戻ってこーい」とファンから声が上がっている。

龍空はこの日、「2番・遊撃」で出場。3回に左前打、5回にはセーフティバント(三塁内野安打)を決めた。4日のウエスタン阪神戦(鳴尾浜)では1号本塁打を放つなど5打数3安打の活躍。課題とされる打撃で結果を残している。

近江高から2020年ドラフト3位で入団。3年目の昨季は遊撃でチーム最多の81試合、二塁で同3番目の15試合に先発するなど、計114試合に出場した。特筆すべきは守備力で、セイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTAのデータによると、守備全般の貢献度を表す「UZR」は、遊撃で12球団トップの「9.1」。6年連続ゴールデングラブ賞の西武・源田壮亮内野手の7.5(3位)を上回る数値だった。

課題は打撃で、昨季は打率.187(273打数51安打)。今季はオープン戦でも出番がなかったが、2軍でしっかり爪を研いでいた。SNSには「はよ1軍で見たいわ」「センスあるよねー」「1軍上げてショートで使ってほしい」「ショートなら龍空見たいし」「早く龍空帰ってこい」「打撃覚醒しとるやん」とコメントが並んだ。

2年連続最下位の中日は、なかなか二遊間を固定できずにいる。今季は5日までの7試合で、二塁は田中幹也内野手が6試合、村松開人内野手が1試合に先発。遊撃はクリスチャン・ロドリゲス内野手が4試合、村松が3試合に先発している。群雄割拠の中で21歳が浮上するか、注目だ。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。

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