鹿児島銀行、住宅ローンの変動金利を0.35%下げ 低金利維持のネットバンクに対抗、顧客獲得へ大胆見直し

 鹿児島銀行(鹿児島市)は10日から、住宅ローン変動金利の最低金利をこれまでの0.825%から0.35%引き下げ、0.475%とする。日銀のマイナス金利政策解除後、貸付金利の上昇が懸念される中、引き下げに踏み切った。同行は「商品力を強化して、顧客獲得につなげたい」としている。

 マイナス金利解除後の地元金融機関による変動金利の見直しは初めて。

 適用は10日以降の新規申し込みに限る。年収700万円以上や団体信用生命保険への加入などの条件があるものの、満たさなくても最低金利は0.7%へ引き下げる。

 同行によると、住宅ローンは固定型の金利がすでに上昇しており、変動金利を選ぶ客が多くなっている。変動はネット銀行が低金利を維持しているため、客の取り込みに苦戦していたという。

 国内大手5行のうち、三菱UFJ銀行など4行は4月適用の変動金利を据え置き、三井住友信託銀行は0.075%引き下げた。南日本銀行や鹿児島相互信用金庫など鹿児島県内の金融機関は、いずれも「検討中」としている。

© 株式会社南日本新聞社