マカオ気象台が2024年の台風接近数を平年並みの4〜7個と予測

マカオ政府地球物理気象局(資料)=タイパ島大潭山にて本紙撮影

 マカオでは台風による災害がしばしば発生している。2017年と2018年に連続して超大型台風の襲来を受け、人的、物的に大きな被害が発生したことは記憶に新しく、防災対策が強化されるきっかけとなった。

 マカオ地球物理気象局(気象台)は4月5日、今年(2024年)マカオに影響を与える台風の接近数と雨季(4〜9月)の気温及び降雨量予測を発表。

 同局では、最新の海洋観測及び予報データからエルニーニョの強度が下落し、ENSO(エルニーニョ南方振動)中性状態に回復しつつあり、夏シーズンにかけてラニーニャに発展する可能性がある中、今年マカオへ影響を与える台風の接近数は平年並みの4〜7個と予測されるが、強台風級以上の勢力のものの影響を受ける可能性があり、最初に影響を与える台風の襲来時期を6月下旬あるいは以降との予測を示した。

 また、地球温暖化の趨勢下、今年の雨季の気温は平年並みからやや高め、降雨量は平年並みだが、いわゆるゲリラ豪雨が出現する可能性もあるとした。

 なお、昨年北西大西洋で発生した台風の数は17個で、気候平均値の25.1個より少なかったものの、マカオに影響を与えた台風の数は平年並みの5個、さらに台風警報シグナル8以上の発令を要したものが3個(気象平均値1.4個)に上り、このうち9月頭にマカオへ再接近した台風9号(国際名:サオラー)では観測史上4回目の警報シグナル10の発令を要したことを挙げ、風雨シーズンが近づく中、各界に対してしっかり対策して臨んでほしいと呼びかけた。

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