海老名市 「食の創造館別館」が開館 中学校給食開始に向け 海老名市・座間市・綾瀬市

中新田に開館した食の創造館別館

海老名市は3月30日、市立中学校の完全給食開始に伴い、同市中新田で整備を進めていた調理施設「食の創造館別館」の開館記念式典を開いた。施設は学校給食の衛生管理基準に基づき、雑菌の繁殖を抑えるドライシステムの導入や調理工程ごとに明確な区分けを採用するなど、4月9日からのスタートに向けて万全の準備を整えた。

施設は、小学校給食を調理する食の創造館の隣に約17億円を投じて建てられた。新型コロナや資材調達に遅れが生じた影響で工期が6カ月ずれ込み、今年1月に完成した。敷地面積は約1220平方メートルで鉄骨造3階建て。

施設の1階には食材の搬入口や洗浄室があり、2階に下処理室や煮炊き調理を行う回転釜9基を備える調理室などを配置。1日あたり最大4500食の調理能力があり、4月9日から市内6校の中学生3400人分の給食を調理することになる。

災害時の活用も視野に入れ、熱源は電気を採用。隣接する小学校給食の調理施設がガス方式を採用していることからリスクを分散した。有事には非常用発電機の稼働で汁物約3000食の炊き出しが可能という。

「給食楽しみ」

同所で行われた3月30日の式典は、県立中央農業高校の和太鼓部による記念演奏で幕を開けた。萩原圭一副市長らが関係者70人の前でテープカットを行い、完成を祝福した。内野優市長は新型コロナによる自宅療養で欠席した。

萩原副市長は完全給食の開始について「楽しく給食を食べてもらいたい」と期待を込めた。

中学生代表として式典に出席した小宮早恵さん(有馬中3年)は「中学校でも美味しい給食が食べられるのはとても楽しみ」と話した。

同施設の山崎淳館長は、「保護者の負担軽減となるよう、安全で安心な給食の提供に努めたい」と話していた。

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