「こういうカキをどんどん食べて」シーズン最後にお得に 浜名湖の特産品 ラストスパートに奮闘=静岡

静岡県の浜名湖の特産品の1つカキが2023年から2024年シーズンは不漁に見舞われました。原因となったのは異常ともいえる暖冬です。最盛期に悔しい思いをした養殖業者はラストスパートにカキを食べてほしいと奮闘しています。

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湯気に包まれていたのは立派な浜名湖産のカキ。浜名湖のほど近くのカキ小屋「舞阪マルマ幸福丸」はあらゆる産地のカキを提供していますが、人気があるのは地元・浜名湖産のカキです。

<舞阪マルマ幸福丸 市之瀬奈々店長>
「浜名湖のカキは貝柱が大きくて、生食用ではないので、味が濃いのが特徴です」

浜名湖のカキの最盛期は12月から3月ごろまでとされていてシーズンの旬は終わりかけですが、実は浜名湖で異変が起きていました。

<寺坂元貴記者>
「こちらには立派なものが並んでいますが、今シーズンの浜名湖のカキは苦戦を強いられました」

浜名湖でいったい何が起きていたのか。

4月2日、カキの収穫に同行すると立派なカキが水揚げされていましたが、問題が起きていたのは12月だったそうです。

<舞阪町養かき組合 村越高広理事>
「最初の方は実入りが悪かったので、サイズ的にはこのサイズでも剥くと小さい。採れた量はうちの場合は5分の1です」

カキの需要が最も高まり、良い値が付くのは年末年始。その出荷時期に近年まれにみるほどの不漁に襲われたといいます。理由は、異常気象です。

<舞阪町養かき組合 村越高広理事>
「今季は顕著に暖冬の影響が出たと思います」

カキは、海水温が20℃を下回ると栄養を蓄え始めるといわれています。2023年は、なかなか浜名湖の水温が下がらず12月は記録的な不漁になったのです。ただ、年明けからカキ自体は回復を見せていて、特に終わりかけのいまの時期は栄養を蓄えた太ったカキが楽しめるということです。

<舞阪町養かき組合 村越高広理事>
「こういうカキをどんどんお客さんに食べてもらいたいと思います」

残り少ない浜名湖のカキをいま味わうのは、私たちにとっても業者にとってもお得な状況につながりそうです。

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