今後は「地元と相談して結論」自民党派閥の裏金事件めぐり離党勧告 塩谷衆院議員が再審査の請求検討

自民党の派閥の裏金事件をめぐり4月4日、離党勧告を受けた塩谷立衆議院議員が再審査の請求を検討する考えを明らかにしました。今後について「地元と相談した上で結論を出す」と話しましたが、その地元からは冷ややかな声が上がっています。

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<自民党 塩谷立衆院議員>
「再審査請求という形で提出することを検討していきたい。しっかり地元と相談して判断をしていきたい」

5日午後、自らへの処分を不服として、党に再審査の請求を検討する考えを明らかにした浜松市を地盤とする塩谷立衆議院議員。自民党は4日に開かれた党紀委員会で塩谷議員を「離党勧告」とすることを決定しました。ただ、本人はどうしても納得がいかない様子です。

<自民党 塩谷立衆院議員>
「初めから組織ぐるみの裏金作りというレッテルを張られている。事実を確認してもらいたい」

塩谷議員は、今回の処分について事実誤認のもとに決められたなどと主張。党全体の責任の取り方や政治倫理審査会の在り方などに疑義を呈しました。自民党の処分のうち「離党勧告」は2番目に重い処分です。離党勧告を受けた議員が自ら離党しない場合は除名処分になります。

現時点では、自民党を離れる選択肢しか残されていない塩谷議員ですが、今後はいばらの道です。

前回の総選挙で相手候補に敗れ比例復活した塩谷議員。離党によって復活の目は無くなるため、政治生命の危機に追い込まれることになります。

5日の会見で塩谷議員は「地元と相談して」という言葉を繰り返しました。週末にも支援者らに考えを伝えるものと見られます。

<野田栞里記者>
「『地元と話す』とした塩谷議員ですが、その地元・浜松の関係者からは『普段地元とのコミュニケーションは十分にとれていなかったのでは』などという冷ややかな声もあがっています」

有権者はさらに辛辣です。

<浜松市民>
「離党勧告がひっくり返るんだったら、それはそれで自民党がおかしいと思う」
「潔さが足りないなと思って。とにかくね、裏金をした人は潔く納税すればいいんじゃないの。まずひとつは」

今後の身の振り方について、塩谷議員は出馬が可能かどうかを考えると語りましたが、事態は流動的です。

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