開幕以来40戦無敗!…無類の強さを誇るレヴァークーゼン、“3冠”達成の可能性は?

2023-24シーズンの欧州サッカーもいよいよ終盤戦に突入。各国リーグの優勝争いが佳境を迎えるなか、ドイツでは長らく続いていたバイエルンの“一強時代”に終止符が打たれようとしている。

就任2年目のシャビ・アロンソ監督が率いるレヴァークーゼンは、ブンデスリーガでここまで27試合を消化し、23勝4分無敗の成績で勝ち点「73」を獲得。残り7試合となった現段階で、12連覇を目指す2位バイエルンに「13」ポイント差を付けており、初優勝への期待が日に日に高まっている。また、今シーズンはヨーロッパリーグ(EL)、DFBポカールを含めた全公式戦で開幕以来40戦無敗を維持。“3冠”達成の可能性も残している。

安定感が際立つ今シーズンのレヴァークーゼンだが、“3冠”達成の可能性はどれほどのものなのか。4日のドイツ紙『ビルト』は、「レヴァークーゼンは3冠を夢見ている」と題しつつ、3つのコンペティションにおけるタイトル獲得の可能性について、ブンデスリーガは「ほぼ確実」、DFBポカールは「大本命」、ELは「可能性がある」と分析している。ここからはそれぞれのコンペティションの現状を見てみよう。

まずは『ビルト』が優勝を「ほぼ確実」と指摘するブンデスリーガ。残り7試合となった現段階で、2位バイエルンとの勝ち点差は「13」まで開いており、レヴァークーゼンによほどの失速がない限り、逆転は不可能だろう。シュトゥットガルトやドルトムント、フランクフルトといった上位勢との対戦を残しているとは言えど、既にバイエルンとの直接対決を1勝1分で終えており、今後も順調に勝ち点を積み上げることが予想される。ドイツメディア『スカイスポーツ』は、ドイツ史上初の無敗優勝も実現可能と指摘している。

続いて、国内カップ戦にあたるDFBポカール。危なげなくベスト8に進出したレヴァークーゼンは、準々決勝でシュトゥットガルトとの接戦を制し、現地時間3日の準決勝では日本代表MF田中碧が所属するデュッセルドルフに4-0で快勝。2019-20シーズン以来の決勝進出を決めている。5月25日にベルリンの『オリンピアシュタディオン』で対戦するのは、現在2部リーグで16位に低迷するカイザースラウテルン。今大会は粘り強い戦いで決勝へ駒を進めたが、両チームの力の差は歴然だ。『ビルト』の指摘通り、レヴァークーゼンが優勝の大本命だろう。

最後は既にベスト8進出を決めているEL。現地時間3月15日に行われた組み合わせ抽選会の結果、準々決勝ではウェストハム(イングランド)と対戦することが決定した。『スカイスポーツ』は対戦相手について「嫌な相手ではあるが、勝利することは可能」と分析。優勝の最有力候補と目されているリヴァプール(イングランド)とは決勝戦まで対戦することはないため、初の“欧州制覇”も現実的な目標と言えるだろう。

シーズン前半戦だけで16ゴールを叩き出したナイジェリア代表FWヴィクター・ボニフェイスも、先日のデュッセルドルフ戦で実戦復帰。タイトル争いが正念場を迎える最終盤に向けて、スカッドも整いつつある。果たして、未だ無敗を継続しているレヴァークーゼンは3冠を成し遂げることができるだろうか。今後の戦いに注目が集まる。

© 株式会社シーソーゲーム