【阪神】不調・佐藤輝明 延長10回に〝最下位脱出弾〟「明日も?打ちます!」

ヒーローインタビューに呼ばれた阪神・佐藤輝明

阪神は5日のヤクルト戦(神宮)に、延長10回の末、7―6で辛勝。点を取っては取られの壮絶なシーソーゲームを何とか制し、セ・最下位から4位に浮上した。

4―6の9回、中野の押し出し四球と森下の左前適時打で同点に追いつくと、10回一死の場面で、ここまで4タコとまるでいいところがなかった佐藤輝明内野手が豪快な決勝1号ソロを右翼席へ叩き込み、乱戦に決着をつけた。

一塁側の落胆と三塁側の歓喜が交錯する神宮の杜。佐藤輝は何度もガッツポーズをつくりながらダイヤモンドを一周した。相手投手は6番手・木沢。カウント1―0から低めに入った変化球を完璧に捉えた。ヤクルト救援陣の自滅にも助けられた展開だけに、何としてでも〝勝たなければいけなかった〟一戦。試合開始前時点で打率1割4分3厘とドン底の不調に沈んでいた男が、決勝の放物線を描いた。

ヒーローインタビューを受けた佐藤輝は「強い当たりを打って最低でも塁に出るという意識で打席に入った。打った瞬間、完璧でした」と笑顔。気温10度まで冷え込んだ花冷えの夜に、熱狂的な応援を送り続けてくれた虎党に対し「寒い中応援してくださって、それが力になりました。明日も? 打ちます!」と復調を誓った。

© 株式会社東京スポーツ新聞社