【中日】立浪監督〝用兵ズバリ〟で5割復帰「加藤の肩は1つの武器になる」

中日・立浪監督(左)に活躍を称賛された加藤匠馬

中日が5日の広島戦(マツダ)に1―0で辛勝し、5割復帰に成功。立浪和義監督(54)の用兵・采配ズバリでチームは2位タイに浮上した。

指揮官はこの試合で加藤匠馬捕手(31)を今季初めて先発捕手として起用。開幕から6試合連続で二塁スタメンの田中幹也内野手(23)をベンチスタートにし、村松&ロドリゲスの二遊間で試合に臨んだ。

ゲームは中日・柳と広島・九里の息詰まる投手戦で7回まで0―0。8回先頭の中田が左翼線二塁打で出塁すると、立浪監督は田中を代走に送ったが、これが見事にハマった。続く細川の右前打を右翼・田村がファンブルする間に、田中が快足を飛ばして生還。これが決勝点となった。

投げては柳―勝野―マルティネスの完封リレーでカープ打線を封じたが、7回無失点で今季初勝利を挙げた柳は「加藤さんがすごくいいリードをしてくれた。加藤さんのいい組み立てで投げられた」と女房役に感謝。加藤匠は7回無死一塁のピンチに、秋山の送りバントを自慢の強肩で二塁封殺するなど守備面で大きな働きを見せただけでなく、8回の第3打席では今季初安打となる中越え三塁打もマークした。

立浪監督は「加藤の肩は1つの武器になる。何とか6番までで点を取ろうということで、思い切って加藤を起用したが素晴らしい働きをしてくれた。(田中のベンチスタートは)体の状態を見ながら、何とか1シーズン持たせるように。途中からでもいい働きをしてくれる。今日の守備でもそうですけど、その辺は考えながらやっていきたい」と説明。

3年目の今季は長いシーズンを見据えベンチ入り選手もうまく起用しながら戦っていく構えだ。

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