【日本ハム】新庄監督はノータッチ 昨季とは違う限定ユニホームに「期待」と「不安」

日本ハム・新庄監督

昨季のような快進撃を見せるのか、それとも…。日本ハムが5日の西武戦(エスコン)からホーム8試合限定で着用する新ユニホームがファンや球団関係者の間で注目され始めている。

この新ユニは本拠地開場1周年記念シリーズの一環として作成されたもの。黒を中心としたデザインには同球場の象徴ともいえる開閉式屋根が描かれている。

このユニホーム、昨年11月のファン感謝祭でお披露目されたころからファンの間では「強そうでいい」とおおむね高評価。チームの主砲・万波も「めちゃくちゃカッコイイですね」と当初から新ユニ着用を心待ちにしていた。そうなると期待せざるを得ないのが昨季を上回る快進撃だ。

昨年チームは、新庄監督が赤と黒を基調とした「襟付きド派手ユニ」を自らプロデュース。当初はあまりの斬新なデザインにファンや球界OBの間で論争を巻き起こした。だが、5月中旬に着用するや否や低迷していたチームはまさかの快進撃。最終的に着用8戦で4連勝を含む5勝3敗の好成績を残した。そんな新ユニには験のいい日本ハムだけに今季も周囲はその再来を熱望している。

ただ、気がかりな点もある。それが新庄監督がデザインに携わっていないことだ。話題性はともかく、指揮官の熱い思いが込められていない新ユニでどこまでチームがやる気を燃やすのか。そんな事情もあり、球団関係者の1人も「昨年は監督プロデュースの奇抜なデザインが物議を醸したため、ナインが『勝って雑音を封じよう』と奮起した感がある。でも今年は普通にカッコいいユニなので。チーム状態も悪くないですし、その辺りがどう出るか」と一抹の不安を漏らす。

それでも新ユニ着用初戦となった5日の西武戦は序盤こそ相手先発・今井の好投に劣勢も、2点を追う7回に5本の長短打を集め同点に追い付いた。その後、再三のチャンスで得点を奪えなかったものの、延長12回一死満塁からマルティネスの犠飛でサヨナラ勝ち。チームは新庄監督就任以降、初めて貯金「2」をマークした。

「本当によく追いついて逆転してくれましたね。ピッチャーもいいし。今年はこれまでやってきたことを爆発させる。新ユニ? 林ヘッドコーチが上着を着たら寝間着にしか見えないけど(笑い)。選手はカッコよく見えたけど、でも勝つとさらにね」と、試合後の指揮官は冗舌だった。

果たして今回の新ユニはチームに勢いをもたらす新たな「武器」となるのか。期待を抱きながらも周囲はその戦いぶりを見守っている。

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