松本人志「仕事復帰」のハードルは意外と高い…セクシー女優の応援も実は裏目?(城下尊之)

ダウンタウンの松本人志(C)日刊ゲンダイ

【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】

先月末、ダウンタウンの松本人志(60)の文芸春秋に対する名誉毀損民事訴訟の第1回口頭弁論が東京地裁で開かれた。

松本本人が姿を見せるかが注目された中、双方、代理人のみの出廷で、口頭弁論そのものも5分程度で終わった。

松本側は「週刊文春」の記事の中に証言者として登場した女性の「A子」「B子」の特定を要求し、代理人は人物が特定できなければ「認否のしようがない」とした。

一方、文春側は「名前がわからなけりゃ認否できないなんて、そんなアホがあるか」と返した。

ここまではご存じの方も多いと思うが、松本側はあくまで文芸春秋を訴えているのであって、A子、B子に矛先を向ける主張には疑問が残るところではある。

松本自身は、旧ツイッターのXに「世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです」と投稿している。この先の口頭弁論でも、ホテルの部屋での“飲み会”の実態など、ディテールも含めて世間に出ていくことが考えられ、センシティブな状況が継続しそう。その中で、事実無根をどのように主張していくのか、代理人の戦略も注目されている。性強要がなかったことを、どのように明らかにするのか腕の見せどころだとされる。

■騒動と仕事復帰の本質は別なのでは?

だが、しかし、ちょっと待てと言いたい。この騒動と彼の仕事復帰について、本質は別のところにあると思うのだ。

思い出すのは、田代まさし(67)と渡部建(51)。田代は後に覚醒剤使用で捕まったが、最初は盗撮での検挙だった。渡部は「多目的トイレ」での行為がクローズアップされ、いまだ地上波テレビへの本格復帰は果たせていない。どちらも“ハレンチ行為”がイメージダウンにつながっており、スポンサーもテレビ局も敬遠することになったのだ。

松本はホテルのスイートルームを貸し切りにして、複数の女性を呼び出しての飲み会だった。仮に何もなくても、下心見え見えのイメージは残る。世の女性たちがドン引きなのは間違いない。

その参加者に、本人は応援のつもりでもセクシー女優までいたことも明らかになっているので、かえってイメージダウンは否めない。もちろん、セクシー女優が悪いというのでなく、世間がどう見るのかという観点だ。

飲み会ならば、仲間を連れて銀座のクラブに行けばよかった。松本が仕事復帰を望むなら、Xに記したように「世間に真実を伝える」ことも重要だが、松本とその代理人は「世間の目にどう映るのか」という視点も必要になってくる。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

© 株式会社日刊現代