第99回高田城址公園観桜会が開かれている上越市本城町の同公園で5日、桜(ソメイヨシノ)の開花調査木に5、6輪以上の花が確認され、「開花宣言」が行われた。昨年より11日遅く、平年より1日早い。同観桜会8日目の待ちに待った開花に、関係者から喜びの声が聞かれた。
同日午後1時30分、忠霊塔前の調査木でエコ・グリーンの鈴木敏男代表と上越観光コンベンション協会の小池兼一郎事務局長が花の数を確認。開花が宣言されると、集まった人から拍手や歓声が上がった。
鈴木代表は、昨年より開花が遅れた要因について3月に入り気温が上がらなかったこと、降水量が多かったことなどの天候不順を挙げ、「咲くのが待ち遠しかった。今か今かとみんな心配していたので、咲いてくれてありがたい」と感謝した。
小池事務局長は「昨年が早く咲き過ぎたので、みんな首を長くして待っていた。事務局にも問い合わせがくるほどだった」と振り返り、「今後は気温も上がり、桜も見頃になってくる。ぜひ足を運んでほしい」と願った。
桜は平年、開花後の1週間から10日で満開となる。日本気象協会による最新の予想では、高田城址公園の満開は8日の見込み。
◇いよいよ観桜会本番 会場に多くの人出
高田城址公園では5日、好天に恵まれ、多くの家族連れやツアー客が訪れた。
会社OBの70代男性4人は南魚沼市などから来訪。「やはりここは近いし、桜の本数が圧倒的に多い」と魅力を語り、「天気も良く、桜も咲いてくれて何より。コロナ禍でできなかった飲食も楽しめる」と芝生の上で杯を傾けていた。
埼玉県から訪れたツアー客の50代夫婦は「上越市は温泉も近く、観桜会を見てから入りに行けるのがいい」と語り、「来た日に“開花宣言”なんて幸先がいい」と会場に繰り出した。
クレープを販売する女性は「晴れた日は客が多いけれど、この週末は天気も良く、開花宣言もあってこれまで以上に人が来るはず」と期待を込め、これからの人出に備えていた。
新潟地方気象台の週間天気予報では6日の県内は晴れ、最高気温は16度前後。7日はさらに気温が上昇し、20度前後になるという。