『水曜どうでしょう』で大泉洋も絶賛! 「うどん名店&お遍路」四国在住“大ファン”ライターの「聖地レポ」

「うどん本陣 山田屋」のざるぶっかけは人気メニュー(撮影:西野くに)

北海道の民放テレビ局が制作している番組で、放送開始当時は大学生だった大泉洋さんがタレントとして一躍全国的な人気を博するきっかけとなった『水曜どうでしょう』 大泉さんと番組スタッフが一緒に全国を旅する同番組では、1996年の放送開始以来、度々四国にも訪れ、有名な讃岐うどんのお店やお遍路に関わる名所をめぐってきた。

同番組と旅のガイド本として有名な『地球の歩き方』がコラボした『水曜どうでしょう×地球の歩き方 四国編』2200円(税込)が、2023年12月に発売された。この本では番組内で取り上げた讃岐うどん店や名場面も紹介されており、聖地巡礼する番組ファンにとって必須のアイテムだ。これを機に、水曜どうでしょうファンで四国在住の筆者が、大泉さんや出演者絶賛の香川県の讃岐うどん屋と名所を紹介する。

香川県は温暖で雨が少なく、小麦の栽培に適していたことから、うどんが名物になったといわれている

■『水曜どうでしょう』ファンの聖地! 四国

番組ではこれまで、3回にわたり「四国八十八ヵ所」を実施したほか、「サイコロの旅」や「日本全国絵ハガキの旅」などの企画でも四国を訪問。発刊された地球の歩き方には、番組内で放送された場所だけではなく、ロケ中に撮影した選りすぐりの貴重なカットを集めたグラビアページもあり、ファンにとって貴重なガイドブックとなっている。

■飛行機の時間に間に合わない? でも、大泉洋が食べに行き大絶賛の「うどん本陣 山田家」

水曜どうでしょうのファンなら、讃岐うどんと聞いただけで、思い出すのが「うどん本陣 山田家」(香川県高松市)ではないだろうか。地元では知らない人がいないくらいの有名店だ。番組内では、飛行機のフライト時間が迫っている中、ディレクターの一人が「こ、これを食わないと四国へ来た意味がないから」と発言し、わざわざ訪れたほどだ。

四国在住の筆者も山田家のファンである。山田家では「足踏み・菊練り・手打ち」を徹底しており、食べた瞬間のコシや触感は格別に味わい深い。香川県のうどん店にしては少しお値段が高いが、ここは一言でいうと「ご褒美うどん」。毎日は行けないけれど、よいことがあった日に食べたい、そんな特別な讃岐うどん店だ。

一番の人気メニューは、山田家が日本中に流行させたといわれる冷たい「ざるぶっかけ」650円(税込)。番組では大泉洋さんが豪快に食べる様子が紹介されるが、筆者は温かい「ぶっかけうどん」(一般的なかけうどん)380円(税込)もおすすめだ。創業以来こだわり続けているという出汁は高級料亭に負けない奥深さで、シンプルで香り高い風味を感じられる。ぜひどちらも味わってほしい。

【うどん本陣 山田家】
住所:香川県高松市牟礼町牟礼3186
電話番号:087-845-6522

■うどん店で対決!? お遍路を切り上げてうどん店巡りをするほどの「山越うどん」

香川県には有名なうどん店が多数あるが、そんな中でも珍しい“屋外でうどんを食べられる”店がある。香川県の中央部、綾川町にある「山越うどん」だ。80年以上前からうどんの玉卸製造を行う歴史ある店で、四季折々の庭の景色を眺めながら、青空の下、茹でたてのうどんが味わえる。行列の絶えない名店だ。

番組内では複数回訪れており、レギュラー放送としては最長としても知られる企画「対決列島 ~甘いもの国盗り物語~」において、四国対決の舞台にもなった。

それ以外にも、受験生の合格祈願のためレンタカーで四国八十八ヵ所霊場のお遍路を行う罰ゲーム企画「四国八十八ヵ所」の第3弾では、当店を訪れるために、出演者たちが夜通しでお遍路巡りをしたほど気に入っている店だ。まさに『水曜どうでしょう』御用達のうどん店と言っても過言ではない。

筆者も山越うどんの大ファンで、茹でたての麺はコシがあり、屋外で食べるのはより美味しく感じる。看板メニューは「かまたまうどん」350円(税込)。熱々の麺と玉子が絶妙に絡み合い、ふわっとした食感がたまらない。人気店のため遅い時間に行くと天ぷらなどは売り切れる場合もあるので、番組出演者と同様、午前9時の開店と同時に訪れたい。

【山越うどん】
住所:香川県綾歌郡綾川町羽床上602-2
電話番号:087-878-0420

■番組で何度も訪問! お遍路最後のお寺、88番札所の「大窪寺」

『水曜どうでしょう』ファンにとって、四国を訪れたら必ず訪問したい場所が「四国八十八ヵ所」で最後のお寺、88番目の「大窪寺(おおくぼじ)」だろう。

番組で最初に訪れたのは1999年、無作為に引いた絵ハガキの風景を探して旅する「日本全国絵ハガキの旅」だ。通常、四国88ヵ所を回るには、徒歩で約1,100㎞、車や自転車などでは約1,300㎞(一説には1,400㎞とも)の距離を移動する必要があり、徒歩で40日、車でも10日以上はかかるとされている。

しかし番組では夕方に石川県の金沢を出発し、徳島県のいくつかの札所を巡り、阿讃(あさん)山脈を越えて3時間程で深夜に88番札所の大窪寺へ訪れていた。また、「四国八十八ヵ所」の第一弾では大泉さんが初めて四国を一周し「88番大窪寺。大泉洋、たった今結願いたしました」と受験生へエールを送っていた。

実際に訪れてみると、山間にひっそりとたたずむ境内に立派な本堂があり、四国お遍路の最後のお寺として感慨深い気分となる。

ちなみに大窪寺はお遍路巡り最後のお寺となっているが、「逆打ち」と言って、88番札所から反時計回りに1番札所のお寺を目指す方法もある。その場合、大窪寺が最初のお寺となるのだ。また、うるう年に逆打ちすると3倍のご利益があるとされている。うるう年の2024年、大窪寺から出発して逆打ちでお遍路巡りをしてみるのもよいだろう。

【大窪寺】
住所:香川県さぬき市多和兼割96
電話番号:0879-56-2278

■地球の歩き方を読みながら新しい四国めぐりを!

今回は人気番組『水曜どうでしょう』で取り上げられた香川県の讃岐うどん店を中心にご紹介した。四国へ移住して6年目の筆者も、自分なりに穴場的なうどん店を多く見つけてきたが、やはり、大ファンである“水曜どうでしょう軍団”が訪れた店には特別な思い入れがある。

番組と旅のガイド本がコラボした書籍『水曜どうでしょう×地球の歩き方 四国編』では、出演者たちが訪れた四国のスポットがさらに詳しく紹介されている。穴場のうどん店や人気観光地、お遍路めぐりにまつわる名所など番組ファンにとってはもちろん、そうでない人でも楽しめる情報が満載だ。

ちなみに筆者もすでに本書を購入したので、2024年は番組の名シーンを思い出しながら四国をめぐりたいと計画をしているところだ。番組出演者たちも“ハマる”ほど魅力満載の四国へ、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

※記事の情報は2024年3月時点の情報です。掲載の価格については今後変更の可能性があります。

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