県内最大のキュウリ産地の山形市で5日、本格的な今季の出荷作業が始まった。この日は同市南石関のJAやまがた西部営農センターきゅうり選果場で安全祈願祭が行われ、収穫されたばかりのキュウリを形や大きさごとに手際よく箱詰めした。
JAやまがたによると、山形、上山、山辺、中山の管内2市2町では、広域きゅうり部会(菊地晋部会長)の生産者153人がハウスと露地で栽培している。今年は定植直後の2月下旬から3月上旬にかけて気温が低く、生育は例年より5日ほど遅れたが、品質は良好という。
高齢化による生産者の減少に伴い、出荷量は昨年より248トン少ない1624トン、販売額は昨年比5150万円減の5億450万円を見込む。最盛期は6月で、出荷は12月まで続く。
祈願祭には生産者やJA、市場関係者ら計約50人が出席。菊地部会長は「それぞれ厳しい経営環境の中、やっとこの日を迎えた。みずみずしい春の香りをかみしめてほしい」と話した。