今年の「ツール・ド・東北」は9月15日 新法人が初の運営 4月18日からライダー1200人募集

ツール・ド・東北2024をPRする主催者らと関係自治体のゆるキャラたち

 東日本大震災の被災地を自転車で走り、経験や教訓を未来につなぐイベント「ツール・ド・東北2024」の開催をPRする発表会が5日、仙台市青葉区の複合施設クロスBプラスであった。11回目となる今年は9月15日に宮城県沿岸の3コースで実施。今月18日から順次、参加ライダー1200人を募集する。
 主催は河北新報社と、同社や共催自治体でつくる一般社団法人ツール・ド・東北(仙台市)。昨年8月設立の法人が運営の中心となるのは今回が初めてで、より地元色を出した心温まるおもてなしを心がける。
 代表理事を務める一力雅彦河北新報社社長は「三陸の魅力を発信し、復興と共に歩むイベントに育てたい」とあいさつ。斎藤正美石巻市長は「ライダーと市民の交流が絆へと発展することを期待する」と述べた。

 コースは地図の通り。いずれも発着点は主会場の石巻専修大(石巻市)で「女川・雄勝フォンド」は65キロ、「北上フォンド」100キロ、4市町に及ぶ「気仙沼大谷海岸フォンド」は180キロを走る。休憩所となるエイドステーションを途中に設け、サンマのすり身汁など地元食材を使った料理を振る舞う。
 申し込み方法は三つあり、18日にふるさと納税の制度を活用した募集を始める。5月21日からは非売品の公式ジャージーが特典としてもらえる「応“縁”ライダー」、6月4日以降に一般ライダーをそれぞれ募る。定員は女川・雄勝が200人、北上が700人、気仙沼大谷海岸が300人。いずれも先着順。
 大会は被災地の復興支援を目的に河北新報社とヤフーが主催して13年に始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で20年は大会を中止。21年は仮想現実(VR)技術を使った特別大会で、22年にリアル走行を再開した。昨年は第10回記念大会を迎えた。

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