台湾地震72時間経過、9人捜索 600人孤立地域へ道路一部開通

地震で孤立した地区から救助され、ヘリから降りる人たち=6日、台湾東部・花蓮(共同)

 【花蓮共同】台湾東部沖地震は6日午前8時(日本時間同9時)ごろ、不明者の生存率が大幅に下がるとされる「発生後72時間」が経過した。当局は東部・花蓮県の山間部の観光地、太魯閣(タロコ)国立公園内で連絡が取れなくなっている9人の捜索を継続。国立公園内で600人超が孤立している地域につながる道路の一部が開通した。孤立解消につながる動き。

 開通したのは現場と西部・台中市をつなぐ道路。当局は小型車のみの通行を許可している上、多くの人は東海岸側への移動を望んでいるとみられる。

 救助指揮本部を訪れた徐榛蔚・花蓮県長は報道陣に「発生から72時間が経過したが、全力で捜索を進めている。連絡がつかない人がいるが、われわれは希望を捨てていない」と語った。

 5日に身元不明の2遺体が国立公園内で発見された。台湾メディアによると、落下した岩の下敷きになっており、搬出が難航した。

 消防当局によると、これまで確認された死者は10人、負傷者は約1100人。2遺体の身元が判明すれば、死者は計12人になる。

解体作業が進む台湾東部沖地震で大きく傾いたマンション「天王星大楼」=6日、台湾東部・花蓮(共同)

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