歩行者事故防止を重点に 6日から春の全国交通安全運動 三重県内各地で出発式

【野呂副知事(左)と一緒に横断歩道の渡り方を練習する園児ら=県庁前で】

 春の全国交通安全運動(6―15日)が始まるのを前に、出発式が5日、三重県内各地で開かれた。県交通対策協議会(会長・一見勝之知事)は県庁前駐車場で出発式を開き、新学期に向けて子どもたちが交通事故に巻き込まれないよう、歩行者や運転手らに交通ルールの順守を呼びかけた。

 出発式には県や県警の職員、高田保育園の園児、高齢者の社会参加を支援する津市のボランティア団体「ふれあい長寿津」の高齢者ら22団体の約150人が参加した。

 野呂幸利副知事は「一人一人が交通安全を自らの問題だと捉え、交通安全の意識を高める機会。一丸となって、交通事故のない安全で安心な三重を目指しましょう」と呼びかけた。

 難波正樹県警本部長は「来週から新たに新入学児童が通学する。保護者の方々は通学路の危険な場所を児童と一緒に確認してほしい。県警も通学路の安全確保に全力で取り組む」と話した。

 その後、高田保育園の園児34人が警察官から道路の安全な横断方法を学んだ。園児らは野呂副知事と一緒に手を大きく上げ、左右の安全を確認して横断歩道を渡る練習をした。

 今年の同運動では、新入学児童に交通ルールを周知するなど、歩行者の事故防止に重点的に取り組むほか、高校生を中心に自転車乗車時のヘルメット着用を呼びかける。

 今年の県内交通事故死者数は4日までに12人で前年同期比十人減。死者のうち歩行者が4人で3分の1を占める。また、昨年、自転車乗車中に人身事故に遭った401人中、約8割がヘルメットを着用していなかった。

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