カンセキ2月期業績予想 特別損失など52億円赤字 社長ら引責、報酬減額

カンセキの本社

 ホームセンターのカンセキ(宇都宮市西川田本町3丁目、大田垣一郎(おおたがきいちろう)社長)は5日、2024年2月期の業績予想を公表した。特別損失や商品評価損が発生し52億1900万円の最終赤字になる見通しで、経営責任を明確化するため大田垣社長の月額報酬を50%、業務執行取締役(5人)は30%減額することを決めた。期間は4、5月の2カ月。

 1979~2006年にかけて取得したJR宇都宮駅東地区の土地や建物でホームセンターやアウトドア用品のWILD-1などを運営してきたが、次世代型路面電車(LRT)の開通などによる周辺の急激な住宅地化に伴って店舗の収益力が低下。商業集積地としての魅力も減退したため、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づいて30億2200万円の減損損失を計上した。

 新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴ってキャンプブーム需要が一巡したことを受け、WILD-1のプライベートブランドの在庫の販売見込みなどを再評価し、14億3千万円の商品評価損も計上した。

 24年2月期の業績予想は、売上高が363億5300万円、営業損失14億6800万円、経常損失15億1500万円の見通し。26年2月期までの中期経営計画の数値目標も取り下げた。

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