「なんで?」他クラスへの出入り禁止より理不尽…30~50代男女「今では信じられない校則」【完全版】

「わけが分からない」校則は多数…(photoAC)

4月に入って新学期がスタートし、新しい環境を楽しみにしている学生は多い。一方、学校生活を送るうえで守らざるを得ないのが校則だ。最近では改善されてきたが、ちょっと昔には、社会から見れば非常識とも感じられる校則も多かった。そこで今回は、かつてそんな校則に縛られて学校生活を送っていたかもしれない30~50代の男女100人に、学生当時にあった「今では信じられない校則」について聞いてみた。(アンケートサイト「ボイスノート」調べ)

第10位(1.0%)は、登下校時の寄り道禁止、メイク禁止が同率でランクイン。

事故や事件などのトラブルに巻き込まれることを防ぐため、登下校時の寄り道が禁止という学校は多い。昔は帰りにコンビニやファストフードのお店に寄り道をしているところを先生に見つかり、ペナルティを課せられることもあった。

「帰り道でトイレに行きたいときでも、お店に入ることは禁止されていた」(39歳/男性)

1990年代頃には初期のギャルブームもあり、高校生でもリップぐらいは当たり前になっていたが、一方でメイク禁止の学校は多かった。学校で勉強するうえで不要とされ、日焼け止めクリームさえ塗れないというケースもあった。学校によってもメイク禁止の基準がバラバラで、一切禁止という学校や、日焼け止めはOK、最近ではナチュラルメイクならOKという学校もあるようだ。

「それぞれコンプレックスがあるのだから、軽いメイクくらいは許してほしい」(38歳/女性/総務・人事・事務)

■第6位は他クラスへの出入り禁止、部活動強制、商業施設への出入り禁止、携帯禁止

第6位(2.0%)は、他クラスへの出入り禁止、部活動強制、商業施設への出入り禁止、携帯禁止。

他クラスへの出入り禁止は、喧嘩や盗難などトラブル防止の観点からの校則。しかし、自分のクラスに気の合う友達がいない、他クラスの人とも仲良くしたいなど、交友関係に悩む人にとっては苦痛かもしれない。

「何で他の教室に出入り禁止なのか、わけが分からない」(35歳/女性)

「別にそこまでしなくてもいいと思ったから」(33歳/男性)

校外でのトラブルを防いだり、集団行動を学ぶためなど、放課後の部活動が強制の学校も多かった。しかし、長時間拘束されるため、勉強がしたい、アルバイトを頑張りたい人や習い事に専念したいという人は、自分の時間がなくなってしまう。

「強制加入で、しかも月曜日以外は部活。今思えば社畜みたい」(34歳/女性/総務・人事・事務)

「仕方なく部活をやっていた」(35歳/男性/総務・人事・事務)

放課後の寄り道禁止にも通じるが、ゲームセンターやボウリング場、喫茶店、カラオケボックスなど、商業施設への出入り禁止は、他校の生徒とのトラブルや、事故事件に巻き込まれることを回避するための校則。学校帰りだけでなく、休日も友人同士では行くことを禁止されている場合もあり、友達と遊びたい高校生にとっては窮屈だった。

「休日まで校則で縛るのは、プライバシーの侵害に当たるから」(37歳/男性/学生・フリーター)

「友達と街の中心部やちょっとした大きな店や施設に行くのに、学校の許可がいることが不便だった」(56歳/女性/コンピュータ関連技術職)

携帯禁止はどちらかといえば最近の校則だが、携帯の校内持ち込みを禁止するケースや、学校内や授業中には電源を切るなど、学校ごとに相違がある。

「携帯を持ってきていることがバレたら一週間没収だった。でも、部活や塾で遅くなるときの送り迎えで必要な人もいたし、今のようにキッズプランや格安スマホがあったわけでもなく、高い携帯代を払っているのに、一週間没収なんて本当にあり得ないと思う」(39歳/女性/総務・人事・事務)

「今では必需品だから」(38歳/女性/主婦)

■第4位は恋愛禁止、買い食い禁止

第4位(4.0%)は、恋愛禁止、買い食い禁止。

恋愛禁止は、風紀の乱れにつながるという理由だが、恋愛もごくプライベートの問題なので、校則で抑えようとするのは冷静に考えるとおかしい。恋愛も勉強や部活同様、いい思い出にもなるので、それを制限されるというのは、子どもにとって理不尽極まりないと感じるだろう。

「男女交際の禁止が自由を奪っていると思う」(58歳/男性)

「好きになるし、守りようがないから」(34歳/女性/会社経営・役員)

「女子校に通っていて、男女交際禁止だった。高校時代は恋愛をするのが楽しみなのに青春を潰された気分になった」(52歳/女性)

コンビニでお菓子などを買って食べるのはもちろん、喉が渇いて飲み物を買うのも校則違反。持参した弁当や飲み物しか食べられず、我慢というのも禁止する理由が不明確だ。家庭ごとの事情があるため、公平性を保つという理由もあるようだが、育ち盛りの若者にとって空腹を我慢するのは苦行といえる。

「自分のお金で買って食べることがなぜダメなのか分からない」(30歳/女性/総務・人事・事務)

「購買の飲食物だけでは足りないから」(36歳/男性/営業・販売)

「コンビニが当たり前のようにあり、共働き家庭も多い現在では考えられない」(59歳/男性/会社経営・役員)

ランキングには入らなかったが、「その他」には「水筒を持ってきてはいけないというルール。真夏に水なしは倒れる」(45歳/男性/営業・販売)、「給食は残さず食べなければならなかったが、好き嫌いは仕方ないと思う」(47歳/男性/公務員)、「小学校4年生までは自転車に乗ることが禁止。ド田舎だったので、子どもの移動には自転車が不可欠なのにおかしい」(51歳/男性/総務・人事・事務)、「バイト禁止だったが、高校生になるとお金が必要になるし、親に頼ってばかりもいられない」(54歳/男性)、「お弁当のおかずは3品までという規則があり、チェックもあった」(49歳/女性/総務・人事・事務)など、今考えても不可解すぎる校則を挙げる人たちもいた。

■「今では信じられない校則」ランキング
1位 制服の規定が厳しい
2位 異様に厳しい頭髪規定
3位 下着まで指定
4位 恋愛禁止
4位 買い食い禁止
6位 他クラスへの出入り禁止
6位 部活動強制
6位 商業施設への出入り禁止
6位 携帯禁止
10位 登下校時の寄り道禁止、メイク禁止

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