群馬・富岡市の乳児暴行 父親に5年求刑 前橋地裁公判

 生後10カ月の次男に暴行して頭に大けがを負わせたとして、傷害の罪に問われた群馬県富岡市の無職の父親(29)の論告求刑公判が5日、前橋地裁(柴田裕美裁判官)であった。検察側は「守り育てる立場だったが、感情の赴くまま、抵抗できない被害者に激しい暴行を加えた」として、懲役5年を求刑した。

 乳児の受けた傷害が「全治約3カ月以上の急性硬膜下血腫など」から「後遺障害を伴う全治不能の右急性硬膜下血腫など」に訴因変更され、父親は変更後の起訴内容を認めた。

 検察側は論告で、経年劣化でソファの肘置きのクッション性が失われつつあったことを認識していたとし、「危険かつ悪質。犯行後もすぐに通報しなかった」と指摘した。

 弁護側は、睡眠不足などのストレスから怒りが抑えられず、計画性はなかったとして執行猶予付きの判決を求めた。

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