鉄道開通、花見客の受け入れ準備 被災から約3カ月ぶり

「のと鉄道」が全線で復旧し、桜の名所で知られる能登鹿島駅に到着した七尾行きの列車。後方は穴水に向かう列車=6日午後、石川県穴水町

 能登半島地震で被災した石川県の第三セクター「のと鉄道」が6日、全線で復旧。菜の花が咲き誇る中、2両編成の列車が約3カ月ぶりに開通した区間を進んだ。沿線では間もなく桜の見頃を迎え、花見客の受け入れ準備に余念がない。

 穴水町の能登鹿島駅は、ホーム沿いに約100本の桜が並び「能登さくら駅」の愛称で呼ばれる。ホームには「ありがとう!頑張ります」との掲示。地域住民が乗客らに花の苗を配った。災害ボランティアで訪れている北海道江別市の教員大中隆さん(53)は苗を受け取り「大切に育てたい」と話した。

 駅近くの農家民宿「龍屋」女将の藤本陽子さん(46)は「たくさんの人に来てほしい」と意気込んだ。

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