石橋貴明が「ジム友」と語る大谷翔平、本誌が見ていた「謎の秘密兵器持ち込み」水原一平氏とオフの特訓姿

BOSSのスーツに身を包み、ポーズを決める石橋貴明

お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明が、ドジャースの大谷翔平とは“ジム友”であることを明かした。

4月5日、大谷がブランドアンバサダーを務める「BOSS」のイベントが東京・表参道でおこなわれ、石橋と、元メジャーリーガーの川崎宗則が登壇。2024年に63歳になる石橋に対し川崎が「ぜんぜん見えない」と驚くと、石橋は「つい最近まで、大谷(翔平)さんと同じジム行ってました」と、照れくさそうに語った。

本誌は2022年のシーズンオフ、“二刀流”の日本でのジム通い姿をキャッチしている。帰国してもトレーニングに余念がない大谷は、同年11月中旬の早朝、都内にあるアスリート御用達の施設に現れた。帯同していたのは、当時、通訳を務めていた水原一平氏。その手には、2m近い長い棒と、半円形の謎の器具が握られていた――。

それから約6時間。みっちりとトレーニングを重ねた大谷は、脇目も振らずに自宅へと帰っていった。さらに別の日にも大谷は施設を訪れ、数時間、汗を流した後に直帰。まさに練習漬けのオフだった。当時、ロサンゼルス現地紙記者は、本誌の取材にこう答えている。

「大谷は、シーズン終了直後のインタビューで、打率3割を目指していたことを明かしたうえで『フェンス手前で失速するような打球が少し目立ったので、そこがもうひと伸びすれば、打率もHR数も伸びてくるんじゃないかと思います。フィジカルや、スイングの強さがあれば、もっともっといい数字が残った』と語っています。今オフの目標は、ずばり筋力増強のための肉体改造でしょう」

たしかに同シーズンは、打率が.257から.273に上がり、ヒット数も昨季から22本増えて自己最多の160本。だが、本塁打数は46本から34本に減った。大谷は、この数字に納得していなかったのだ。

ところで気になるのは、水原氏が手に持っていた謎の器具。その正体について、コーチング学や野球方法論を専門とし、動作解析の第一人者でもある筑波大学の川村卓准教授に当時、話を聞いている。

「長い棒ですが、これは棒の中央を片手で握って上下に振り、腕の筋肉に刺激を与える器具です。投手の場合、ローテーターカフといわれる肩の最深部に効くほか、肩甲骨のまわりを鍛えるのに使います。また、半円形の器具は『ドライブライン・ベースボール』のミニトランポリンですね。重さ1kgのボールを、トランポリンに向けて投げ続けるんです。それによって、腕の内外旋を鍛えることができます」

「ドライブライン・ベースボール」とは、米シアトルにある、最新機器を用いてトレーニングできる専門施設だ。

「モーションセンサーを使って、投球フォームや細かなスイングの動きをAIが分析してくれます。大谷は2020年からここに通っていて、棒を使った肩のトレーニングは、2022年の春キャンプでもおこなっていました。しかし、ミニトランポリンを使う姿は目撃されていません。今オフから取り入れた“秘密兵器”ということでしょう」(前出・現地紙記者)

当時、大谷が日本で羽を伸ばす暇もなく、トレーニングにいそしんでいたのには理由があった。

「WBCの1次ラウンドは、3月9日の中国戦から始まるため、昨季よりも1カ月近く早くプレーしなければいけないんです。肉体改造のために残された時間は、意外と少ない」(スポーツ紙記者)

さらに大谷には、モチベーションが上がる別の要因もあった。当時、所属していたエンゼルスが“本気”になったのだ。

「エンゼルスは、いままでにないほど積極的に補強をおこなっています。ドジャースから今季15勝を挙げた左腕のタイラー・アンダーソンをFAで獲得。野手も、ブリュワーズから今季29本塁打、72打点のハンター・レンフローを、ツインズから巧打・好守のジオ・ウルシェラをそれぞれトレードで獲得。これもひとえに、大谷が熱望するポストシーズン進出のため。大谷としても張り切らざるを得ないといった心境でしょう」(同前)

2024年シーズン、ドジャースのユニホームにそでを通した大谷は、41打席めに初アーチが生まれ、本来の姿が戻ってきた。「SHOWTIME」はここからだ。

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