37歳上田桃子「年齢は関係ない世界」 16歳差・佐久間朱莉とV争いに冷静「自分のプレーに集中」

富士フイルム・スタジオアリス女子オープンに出場した佐久間朱莉と上田桃子(右)【写真:Getty Images】

富士フイルム・スタジオアリス女子オープン第2日

女子ゴルフの国内ツアー「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」の第2日が6日、埼玉・石坂GC(6535ヤード、パー72)で行われた。首位で出た37歳・上田桃子(ZOZO)と21歳の佐久間朱莉(大東建託)は、ともに69の通算8アンダーで首位キープ。23歳の阿部未悠(ミナベアミツミ)も首位。佐久間と阿部はツアー初勝利を、上田は同コースで勝った2022年同大会以来2年ぶりの通算18勝目(海外1勝含む)を狙う。

最終18番パー4は、佐久間がバーディー、上田がボギーで終えた。ともに8アンダー。ラウンドを終えると、佐久間は喜びを口にした。

「思い通りにいかない日でしたが、最後にバーディーが獲れました。小さい頃から見てきた桃子さんと最終日最終組で回れるようになったことが嬉しいです。この状況で勝てたら自信になると思うので」

地元・埼玉の大会。初日のラウンド後は師匠の尾崎将司に加え、次男・健夫、直道の「尾崎3兄弟」から「上手いだけでは勝てない」と発破をかけられたことを明かした。今大会に「勝ちに来ている」と強調したが、この日は上田にも勝ちたい思いを口にした。

10分後、上田は記者から佐久間のコメントを伝え聞き、「それは嬉しいです」と歓迎しつつ冷静な姿勢を崩さなかった。

「今の若い選手たちは、子どもの頃に自分(上田)がいい時を見てくれていたようです。でも、試合になれば若いとか、上とか年齢は関係ない世界ですし、自分のプレーに集中するだけだと思います」

上田は今季初のV争い「3人そろっていいゴルフができたら」

37歳のベテランは常々、「若い選手から学ぶことも多い」と話している。

「パットもしっかり打つし、アグレッシブだし、ワクワクしますよね。そういうのを見てスイッチが入ることもあります。ただ、このコースはいきすぎるとダメなところもある。明日も、そのいい塩梅(あんばい)を見つけながらプレーしたいです」

2年前の同大会で勝って以来、勝利から遠ざかる。この間、幾度も優勝争いを演じてきたが、今季は初のチャンス。だからこそ、最終日に懸ける想いは強い。

「こういう位置で戦えることが嬉しいです。(最終組の)3人そろっていいゴルフができたらいいですね」

上田は相性のいいコースで、年下のライバルたちと正々堂々と戦っていく。これからプロゴルファーを目指す子どもたちの心も打つように。

THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida

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