ガザ戦闘半年、終結見えず 3万3千人犠牲、餓死者も

5日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市で、食料支援を待って列をつくる子どもたち(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】昨年10月に始まったパレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘は7日で半年。ガザ側の犠牲者は3万3千人以上となり、餓死者が出るなど人道危機も深刻さを増している。イスラエルの後ろ盾となってきた米国を含め、民間人の被害拡大を懸念する国際社会は停戦への圧力を強めるが、イスラエルとハマスの間接交渉は難航し、戦闘終結は依然見えない。

 バイデン米大統領とイスラエルのネタニヤフ首相による4日の電話会談を受け、イスラエルの戦時内閣は5日、人道支援物資の搬入拡大に向けた緊急措置実施を決めた。イスラエル中部アシュドッド港やガザ北部のエレズ検問所を通じた一時的な物資搬入のほか、ガザ南部ケレムシャローム検問所を経由したヨルダンからの搬入拡大も認める。

 米ニュースサイト、アクシオスは5日、バイデン氏がネタニヤフ氏との電話会談で、ガザの人道支援関係者や民間人を保護する具体策を取らなければ「イスラエルを支援することはできない」と通告したと報じた。米国としては異例の警告。

イスラエルの攻撃が続く中、ガザ地区北部のジャバリヤ難民キャンプから上がる煙=5日(ゲッティ=共同)

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