出雲市駅（島根県出雲市）―岡山駅（岡山市）間を結ぶJR西日本の特急「やくも」の新型車両「273系」の出発式が6日、両駅であった。新型車両は振り子式の制振装置による乗り物酔い軽減が期待されている。1日15往復中6往復に投入。段階的に増やし、6月15日から全車両が新型となる。
出雲市駅の出発式にはJR西の佐伯祥一山陰支社長や島根県の丸山達也知事が出席。佐伯支社長は「さまざまな場面で利用してもらい、沿線の活性化につなげたい」とあいさつし、約170席が満席となった新型車両の出発を、鉄道ファンたちとともに見送った。
新型車両はカーブを走る際、車体を傾けることで乗り心地の改善を図る。座敷仕様の座席も新設した。鮮やかなブロンズ色に生まれ変わった車両を見学した出雲市の川上莉玖さん（12）は「きれいな色でかっこいい。乗って岡山へ遊びに行きたい」と目を輝かせた。
岡山駅では、JR西の藤原乗将岡山支社長たちの合図で出発。中国運輸局の益田浩局長は「乗り心地など快適性が向上しており、観光でも使ってほしい」と多くの利用に期待した。
