『ぶっちぎり?!』応援上映で大河元気が感極まり涙 星野佑典「最終回も心から楽しんで」

TVアニメ『ぶっちぎり?!』の応援上映イベントが4月6日にTOHOシネマズ 池袋にて開催された。本イベントでは、ファンの投票で選ばれた人気エピソード4話(第1話、第6話、第7話、第10話)が上映され、声出しやサイリウムなどの持ち込みが許可された会場はファンの熱気に包まれた。

上映後には、灯荒仁役の大河元気と浅観音真宝役の星野佑典が登壇し、トークショーが行われた。まず、応援上映の感想について、大河は「僕らってどうしても、声を当てる以上、お仕事としてシーンだとか、キャラの表情に集中してしまいます。観客の皆さんは背景1つ1つに至るまで全てを細かく見てくださって、こんなに幸せなことってないなと思いました」と語り、星野も「空模様とかも見られてましたね」と、作品を細部まで楽しむファンの姿勢に感謝の言葉を述べた。

大河は「僕、実は(上映の)途中ですごい号泣しちゃって。後ろで皆さんがわー! って言っているのを聞きながら、こんなにも素敵な作品が出来上がったんだってボロボロ泣いちゃって。作品がすべて出来上がるのは、皆様が観てくださっての完成なんだっていうのを改めて感じました」と、作品とファンの繋がりの深さを実感したと語った。

作中では幼なじみとして描かれる荒仁と真宝を演じる2人だが、現場では不仲説が流れていたという。これについて大河は「僕と星野くんはこの作品で初めての共演だったんですけど。前から一緒にいるみたいな良い空気感を感じていて。でも、スタッフさんが僕らの仲を心配してマネージャーに確認していたみたいで……」と明かし、「マネージャーに『仲悪いの?』って聞かれて『えっ! なんで?』って。いや、ほんとびっくりしましたよね~(笑)」と当時を振り返った。

不仲説の原因は、星野曰く「本編の荒ちゃんが真宝と話すトーンで2人が接してたから(笑)」だそうだが、実際には2人は公私ともに仲が良く、収録が終わってからも「週に1、2回は会う仲」であり、不仲説は完全な誤解だったと笑いを誘った。

最終回直前ということで、イベントでは思い出のエピソードを語る場面も。星野は真宝について、「やっぱり真宝としては8話で大きな転機が訪れますよね。真宝の中の大きな2つの柱……荒ちゃんとお兄ちゃんの満邦を失って、気持ちがぐちゃぐちゃになって追い詰められていく過程は、前半の明るいシーンとはまた流れが変わって、役の中も内心いろいろ考えることが多くて大変でした。でもこの浅観音真宝という役に出会えたことが嬉しかったですし、この作品に出会えてよかったなと思います」と役への愛着を見せた。

一方、大河は真宝について、第7話での荒仁と摩利人のやりとりを振り返り、「荒仁ね、これもう戦わなくて済むわって言ったら……摩利人さんがさ、『アラティン、そっちにあげるから、タッグマッチやろうよ』つって。いやいやいや! って(荒仁が)言っている横で、真宝のあの『別に……(照)』みたいな反応ね」「みんなから歓声が上がってたシーンでもあったから、同じ気持ちだったんだろうな」と、真宝の印象的なシーンを述べた。

また、星野が真宝役として抜擢されたことについて、大河は「真宝って喧嘩しても、すごい笑顔で『ありがとうございます!』ってふにゃって笑うじゃないですか。あの爽やかさは『どんな声が来たって無理だよこれは』って思ってたんですけど。現場で星野くんに初めて会った時、一言目であんまりにも『真宝じゃん!』ってびっくりしましたね」と初めて星野と現場で顔を合わせた時の印象を語った。

現場では「いろんな人に感動させられた」という大河に星野も頷き、「絵を作られてる方たちの熱意も、役者の皆さんのお芝居も、もう、ほんとに心にくるものがあって、すごい作品ですね」と作品への思いを語った。大河も「今日の上映会はたぶん、死ぬ時に思い出すと思う。それぐらい、ほんとに僕の中であまりに深く刺さっちゃって」と感極まった様子で続けた。

そんな大河の目にうっすらと涙が浮かんでいることに星野が気づき、「あれ? なんか目がうるうるしてません?」と突っ込むと、大河は「花粉がそろそろ辛くて? なんでさっき1回引っ込んだ時に薬打たなかったんだろうと思ってる。ちょっと鼻が詰まり始めた」とユーモアを交えて返した。

なお、放送終了後には大河と星野がXで最終回のネタバレありのトークが行われる予定だ。「今日は最終回だし、全ネタバレオッケーだって! なので皆さん、夜更かしの準備しないと眠くなっちゃうかもしれませんよ」と大河。「この後はゆっくり休んで、ベストコンディションで備えておきましょう!」と星野も呼びかけ、会場は最終回への期待に包まれた。

最後に、2人からファンへのメッセージが送られた。星野は「これだけ皆さんに集まっていただける作品なので、最終回も心から楽しんでいただきたいと思いますし、感想もSNSとかにもあげていただきたいです。僕はすごいエゴサして見るので(笑)。ぜひぜひあげていただいて。皆さんがどういう思いで最終回を観るのかなどすごく見たいので、よろしくお願いします」と呼びかけた。

大河は「締めの挨拶……なんですけれども。ここでね、『ほんとに素敵な作品で』なんて言っちゃうとね、もう終わりみたいで、ちょっと寂しいです。なので放送ギリギリまで、皆様とまだまだ終わってない気持ちで、作品を楽しみたいですね」と、最終回に向けた熱い思いを会場の観客に伝え、イベントは幕を閉じた。
(文=すなくじら)

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