育ちがいい人は知っている「不要だけど捨てづらい」贈り物をスッキリ処分する方法【マナー講師が解説】

春は卒業、入学、就職祝いの贈り物をいただくことも多いでしょう。ただ、自身の趣味や好みと異なっている品物をいただいた場合、処分方法に困ってしまうことも。「要らないけど捨てづらい」贈り物を気持ちよく処分する方法とは。

季節は春、新生活シーズンを迎えます。卒業や退社、入学や入社などのお祝いとしてプレゼントをいただく人も多いことでしょう。 この多忙な時期に旅立つ自分のことを考えてくれるだけでもうれしいものですが、「正直、もらって困ってしまった」という経験がある人もいるのでは。 今回は、人からもらった「不要だけど捨てづらい」贈り物を気持ちよく処分する方法を、All About 暮らしのマナーガイドの諏内えみが紹介します。

せっかく卒業祝いをもらったけれど……

【今回のお悩み】 この春、大学を卒業した息子のために祖父母から卒業祝いとして「名入りのグッズ」をもらいました。遠くに住む孫のことを思ってわざわざ贈り物をしてくれる父母に感謝しているのですが、息子は要らないと言うんです。 「名入りのものなんて恥ずかしくて使えないよ。もうおれ、子どもじゃないんだよ?」と。 祖父母にバレないように捨てておいてと言われてしまったのですが、せっかくのプレゼントなのでどうも捨てづらくて……。祖父母を不快にさせずに気持ちよく処分するにはどうしたらいいでしょうか?

「心をいただく」ことがポイント

【回答】 春は人生の節目である卒業、卒園、入園、入学、就職、そして異動、昇進などお祝いやお礼を差し上げたり、逆にいただくことも少なくないでしょう。 また、進学や転勤に伴う転居も多い時期となり、引っ越し祝いやお返しなど「贈り物にまつわるお悩み」が増える時期でもあります。 そんな中、自身の趣味や好みと異なっている品物をいただいた場合「どうしたものか……」と困ってしまうことも。 まずは、送り主の方が店舗に出向く、ネットで探す、選ぶ、送る、など時間と手間をかけてくれた心に“感謝の思い”を持つことが大切です。 では、使わない品はどうすればいいでしょう? 筆者のお勧めは、その品物を持ったり身に着けたりしている姿を撮影し、お礼の言葉と共にお送りすること。写真でも動画でも結構です。 ご質問者さんの場合も、名入りのグッズを手にして「おじいちゃん、おばあちゃん、卒業祝いありがとう!」と撮影したらきっと喜んでくれますね。 もちろん、今後も使わなくとも思い出として取っておく選択もありますが、譲る、処分する選択肢もあるのです。その際は「ありがとうございました」と告げ感謝の気持ちで手放しましょう。

諏内 えみプロフィール

「マナースクール EMI SUNAI」「親子・お受験作法教室 」代表。VIPアテンダント業務を経てスクールを設立。TPOに応じた実践的で好感度の高いマナーや立ち振る舞いをレクチャー。映画やドラマで俳優への所作指導やテレビ出演多数。著書に『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)などがある。 (文:諏内 えみ(暮らしのマナーガイド))

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