就学精進生徒を表彰 岩本さん・黒岩さん 小田原市・箱根町・湯河原町・真鶴町

表彰状をもらった岩本さん(左)と黒岩さん

今春、定時制を卒業した岩本結さん(19・小田原高校)と黒岩陣太郎さん(44・小田原城北工業高校)が小田原地区高等学校定時制教育振興会から就学精進生徒に選出され、3月8日に生涯学習センターけやきで表彰式された。これは、学業と仕事を両立した優秀な生徒を表彰する制度。

岩本さんは小中学校で不登校を経験。小田原高校に入学後、教員や友人の影響で「学校が楽しくなった」と振り返る。日中は飲食店での仕事に従事して、夜は同校で学ぶ日々を過ごした。

学習面ではトップクラスの成績を残し、部活動ではアート部に所属。文化祭の提灯作成や、教室内の掲示板の配置に工夫を凝らすなど行動した。4月からは化粧品製造の会社に勤めているが「自分のペースで地道に働いていきたい」と話した。

自動車販売会社の経営者で大井町の町議会議員も務める黒岩さんは、27年前に小田原城北工業高校に入学するも、退学。「中卒にコンプレックスがあって学び直しを決意した」と再び同校に入学した。

毎日の登校が難しい中でも、三修制での卒業を目指し勉学に励んだ。25歳年下のクラスメートからは「ジャイアン」と慕われ、体育祭などの学校行事にも積極的に参加した。黒岩さんは「学んだ経験を生かして同じく学び直しを必要としている人のサポートができれば」と語った。

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