次期知事選に向けて動き出した各党の動き 与野党相乗り候補か独自候補擁立か

各党は早くも次の知事選に向けて動き出しています。辞職表明直前に川勝知事が電話したのが立憲民主党の渡辺周衆議院議員。事実上の後継者指名について静岡朝日テレビの単独インタビューに応じました。

立憲民主党 渡辺周衆議院議員
「時系列的に言いますと、(午後)5時40分ぐらいに私の携帯に知事から直接電話がありまして、」

沼津市などを地盤とする立憲民主党・渡辺周衆議院議員です。

川勝知事は電話で次のように話したといいます。

渡辺周衆議院議員:
「まず開口一番、お世話になりましたと。リニアの開業の時期がはっきりしたと、私も一定の責任を果たしました。みたいなことをおっしゃって、いつものような早口で」

渡辺議員は明言を避けましたが、関係者によると、川勝知事は渡辺議員に対し、「私は身を引くので、ついては、あなたがやってくれませんか」と事実上の“後継指名”をしたのだといいます。

渡辺衆議院議員:
「主と従の関係があって、何か言われて、はいそうですかっていうわけじゃないので。何らかの川勝知事自体は私にシンパシーを持っているのかなと思いましたけど、でもね唐突にすることを言われても、指名されて分かりましたっていうわけじゃないの、指名じゃないんですよ。まあまああなたのような方は、みたいな、どうなんだろうかというようなことですが」

渡辺議員は、知事からの打診に対し「突然すぎる」と、即答をしなかったといいます。

渡辺衆議院議員:
「私も党の政治改革本部長だったり、次の内閣の防衛大臣をやったりしてますから今はとにかく目の前のことに専念するしかない」

片山アナウンサー:
「と言いますと、可能性はゼロということになるんでしょうか?」

渡辺衆議院議員:
「ゼロというという言い方はよくわからないですけれど、ただ私も政治家ですから。どんなことがあっても対応することは、それは(当たり前で???)、愛着はあります、静岡県に。それはだからどういうことでもどういう可能性があって、そういうのは分からないけれども、全ての可能性は否定はしてない。その当たり前ですけど、そんなそうですか分かりましたと後継指名ですね。了解しましたって別に前のめりにもなってないし。かといって、いや私には全く自信がない。やる気ないということではないし、そういうような思い入れはあるけれども、今の状況でとつい今言ってすぐ答えられるようなことじゃないですよね、慎重に状況を見極めて判断します」

慎重な姿勢を示しながらも、出馬の可能性を否定はしませんでした。

立憲民主党 源馬議員

渡辺議員が所属する立憲民主党は、知事選についてどう考えているのでしょうか。

県連会長の源馬謙太郎衆議院議員に聞きました。

源馬謙太郎衆議院議員:
「次はまた私たちがしっかりと候補を立てて、県民のリーダーにふさわしい人を選びたいなと思っています。もちろん渡辺周先生も静岡を良くしたいという強い思いもおありでしょうし、そういう意味では、そのお一人ではあることは間違いありませんが、やはり今の時点で何か候補名をあげて具体的にというそういう段階でも、まだないので」

独自候補擁立の方針を示した源馬会長。

一方で、自民党との「相乗り」の可能性はないのでしょうか?

源馬謙太郎衆議院議員:
「最初から一緒にやりましょうというそういう雰囲気ではないような気がします。」

自民党 城内議員

一方の自民党県連、城内実会長が単独取材に答えました。

城内実衆議院議員:
「私個人は何か自民党の独自候補というのではなくて、そういう考え方の方もいらっしゃるかもしれませんけれども、やっぱり都道府県知事、あるいは政令指定都市の市長さん首長さんは、やはり党派を超えて、静岡で言えば県民の皆さんが応援できる最適な方が選ばれるべきだ。何か自民党で候補者決めたから、この人を応援しろというのではなくて、やっぱり一歩下がってですね。できれば相乗りでの候補の方がよろしいんじゃないか」

城内会長は、知事と県議会のこれまでのような対立を解消するためにも、与野党が「相乗り」できる候補が望ましいとの考えを示しました。

別の自民党関係者も、「岸田内閣の支持率が低迷する中で与野党対決型の選挙戦になるのは避けたい。相乗りできることが候補者の第一条件だ」と話しています。

それでは、現在、名前の挙がっている立憲民主党の渡辺周議員に自民党が「相乗り」する可能性はあるのでしょうか。

城内衆議院議員:
「当然自民党の中でも議論をしなきゃいけないし、経済界とか、それこそ連合さん、立憲、国民民主、その他の政党も含めて意見も聞きながら決めていくべきだと思うんで、最適であるかどうかも含めて実績のある方ですけれども、渡辺周議員は。そこも含めて、まだ全く白紙ですから、これからではないですかね」

自民党県連

ただ、自民党内からは
「これまで衆院選で戦ってきた渡辺議員に相乗りすることはできない」との声も…。

県連内では、候補者として元官僚や首長経験者など複数の名前が挙がっていて、今後、調整が本格化する見通しです。

川勝知事の臨時会見後、取材に応じた増田県連幹事長は―

増田自民党県連幹事長
「県政にとってある意味緊急事態だと思っています。知事もおっしゃった通り対立構図が県民の皆様方に本当にご迷惑をかけてきたということはあると思いますので、やはりできるならばオール静岡で新しい知事を誕生させて新しい静岡県づくりに向けていいスタートを切るのが理想だと思っております」

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