春の茶会、和やかに 茨城・笠間 心づくしのもてなし

心づくしのお点前を堪能する参加者ら=笠間市下市毛

書家や陶芸家、美食家として知られる北大路魯山人(ろさんじん)の旧居を移築した「春風万里荘(しゅんぷうばんりそう)」(茨城県笠間市下市毛)で6日、春の茶会が開かれた。魯山人自らが設計した茶室「夢境庵」で、参加者らは心づくしのもてなしを楽しんだ。

席主の原田勝子さん(表千家)から作法の指導を受け、参加者は和やかな雰囲気で茶を楽しんだ。掛け軸や茶器にも目を向け、桜をイメージした菓子が登場すると、茶室に「きれい」と感嘆の声が上がった。

茶会は、茶道に気軽に親しんでもらおうと毎年春と秋に開催されていたが、新型コロナウイルス禍で中止され、昨春に再開した。 今回は茶道人口の増加を狙いに、笠間日動美術館ボランティア「パレット」による茶道具市が初めて開かれた。千葉市から訪れた女性は「おいしいお菓子や本物の空間を経験できてよかった」と笑顔で話した。

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