広瀬アリス『366日』失墜のフジ月9ブランド復活への懸念は既視感 高校生設定に瀕死の重体…『君ここ』のダメージ大

広瀬アリス (C)ピンズバNEWS

広瀬アリス(29)主演の月9ドラマ『366日』(フジテレビ系/毎週よる9時)が、4月8日から放送スタートする。凋落気味の月9枠の盛り返しに期待がかかるが、不安要素は多い。

このドラマは、HYの名曲『366日』の世界観に着想を得た、『最愛』(TBS系)を手掛けた清水友佳子氏によるオリジナル脚本。28歳の主人公・雪平明日香(広瀬)が、高校時代に好きだった水野遥斗(眞栄田郷敦/24)と同窓会で再会。高校2年から12年越しに交際することになるが、予期せぬ悲劇に直面してしまう、切なくはかない恋の物語。

最近の月9枠は、昨年7月期『真夏のシンデレラ』が全話平均世帯視聴率で5.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、初めて5%台に撃沈し、続く10月期『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』は5.3%とワーストを更新。そして、泣けると話題になった今年1月期『君が心をくれたから(きみここ)』も5.8%と、3期連続で大苦戦している。

恋愛群像劇、ミステリー、恋愛ファンタジーと、毎回、違うタイプの作品だったが、今回はストレートな恋愛ものと手堅そうな内容。期待できそうだがーー。

「気になるのは既視感の強い設定です。高校生時代の主人公も広瀬が演じるので、制服姿が話題になりそうですが、すでに広瀬は、21年1月期『知ってるワイフ』(同局系)で高校生時代を演じていますし、新鮮味はないですね」(ドラマライター/ヤマカワ)

■内容もどこかで見たことある?

「また、再会した同級生と交際することになるが、意識不明の重体になるというのは、同枠前期の『君ここ』を思い起こさせます。

さらに、高校時代と現在の異なる時間軸を描くというのも、『君ここ』と同じ。“どこかで見たことある”と感じると、視聴者は素直にドラマ世界に入れないんですよね」(前出のドラマライター/ヤマカワ)

その『君ここ』は、主人公・雨(永野芽郁/24)が五感と引き換えに、愛する太陽(山田裕貴/33)の命を救おうとしたのに、最終回で太陽が身代わりに死を選ぶという、「ここまで引っ張ってそれ?」な拍子抜けラストで、視聴者を困惑させた。そのイメージがつきまとうのは、喜ばしいことではない。

とはいえ、メインは広瀬と眞栄田という脂の乗った2人。既視感のある設定を、見事な演技で吹き飛ばすことに期待したい。

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