東北酒蔵マップ、今年もできました 地域色分け、探しやすく

本県酒蔵の全52製造場を紹介している東北酒蔵マップの清酒編山形県版

 国税庁仙台国税局は東北6県の日本酒やワイン、ビール、焼酎、ウイスキーなど酒類製造場をまとめた「東北酒蔵マップ」を作った。清酒編と果実酒・ビール・ウイスキーなど編の2種類があり、東北全体版のほか各県版も製作。山形県版は県内全91製造場を網羅し、酒蔵やワイナリーを巡る県産酒ツーリズムに役立つように、幹線道路や鉄道網も載せた。

 2023年11月1日時点の情報をまとめた。山形県版は清酒編に52製造場、果実酒・ビール・ウイスキーなど編に39製造場を掲載した。庄内、最上、村山、置賜の地域ごとに色分けして見やすくし、お目当ての酒蔵を探しやすくした。

 各製造場の名称や代表銘柄名に加え、ラベルも紹介し、視覚的に楽しめるほか、県産酒の一覧表や資料としても活用できる。見学の可否などを問い合わせたり、酒を購入したりできるように、各製造場の電話番号、売店の有無、対応言語などが記載されたウェブサイトにアクセスできるQRコードも掲載した。

 県産清酒は16年に、県産ワインは21年にそれぞれ県内全域を対象範囲として、国税庁から地理的表示(GI)「山形」の指定を受けた。それをアピールしようと、東北全体版と山形県版にそれぞれのGIマークを入れた。清酒編には酒蔵が新酒の完成を知らせるため掲げる杉玉、果実酒・ビール・ウイスキーなど編にはワインなどの原料になるブドウをあしらった。

 紙の物を案内所や道の駅など観光施設で配り、国税庁のウェブサイトでも公開している。酒蔵マップは13年から作っている。仙台国税局は「毎年とても好評なマップ。観光客はもちろん酒の好きな地元住民にも手に取ってもらい、ツーリズムに役立ててほしい」と話した。

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