「ほぼ全部当てはまる」 “汚部屋”経験者の「断捨離の極意」 わかりやすい一覧表に大反響

散らかったリビング。どう片づけたらいいか悩みがち(写真はイメージ)【写真:写真AC】

4月から新生活がスタートし、ひとり暮らしを始めた人もいるでしょう。単身者用の賃貸で暮らしていると、食事から仕事、趣味まで、一日の大半をリビングで過ごしがちに。すると、気づかないうちに書類や文房具、割り箸など、雑多なものに囲まれてしまうことがあります。いつまでも引っ越ししたてのきれいさをキープするためには、日頃から断捨離を心がけたいもの。ある女性が経験を元に描いた「リビング断捨離の極意」という一覧表が、X(ツイッター)で話題になっています。投稿者の華(@hana__heya)さんに詳しいお話を伺いました

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散らかったリビング…断捨離のコツに大反響

Xで大反響を呼んだのは、「リビング断捨離の極意」と題した一覧表です。現在、賃貸物件でひとり暮らししているという華さん。「リビングで朝ごはん食べたり在宅ワークしたり書類整理したり夜は晩酌したり読書したり」と一日中過ごしているため、リビングはとくに片づけをしておきたい場所でした。

そこで、断捨離を頑張った結果、その極意が見えてきたそうです。「自分用にまとめた」という画像には、リビングが散らかる原因20種と、思わず片づけたくなるひと言が添えられています。

たとえば、積み上がった本のイラストの下には「テーブルは収納場所が決まってないものの一時置き場じゃない」とのメッセージが。無意識に何かをテーブルの上に置きっぱなしにしてしまいそうなときも、これを思い出せばすぐに片づけようと思えますよね。

ほかにも、薬などのイラストの下には「そのサプリの使用期限いつ? 2006年?」の文字が。飲み切れなかったサプリは、もったいなくて捨てそびれてしまうもののひとつです。しかし、賞味期限にかかわらず、開封したら早めに飲み切ったほうがいいもの。サプリの管理はきちんと行いましょう。

さらに、「コーヒー飲み終わったらすぐ片づけろ」「リビングにバッグ置くなしまえ」など、思わずドキリとしてしまう、ついやってしまいがちな行動を戒める言葉も。画像を一つひとつ見ていくと、自分が片づけられない理由を見つけることができそうです。

最後に「これやっときゃごっそり片づく」とコメントを添えた投稿には、1.7万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には「ビンゴできそうです 片づけたかったので参考になります」「ほぼ全部当てはまる」「あー、いろいろと耳が痛いです」「うちかな」など、さまざまな声が寄せられています。

「リビング断捨離の極意」には当てはまるところがたくさん【画像提供:華(@hana__heya)さん】

片づけ前は食事のときに「テーブルの上から物を落として…」

華さんによると、話題の一覧表が生まれたきっかけは、コロナ禍で在宅勤務になったことでした。自粛生活で一日の大半をリビングで過ごすようになると、部屋の中は床が見えないほど物であふれかえり、テーブルの上はコップ1個が置けるほどのスペースしかないほど散らかっていったそうです。

「食事をするときは、ブルドーザーみたいにテーブルの上の物を落としてごはんを食べていました」

足場のない“汚部屋”での生活に嫌気が差した華さんは、本気で断捨離を行うことに。そのときの経験をいかして、まずは断捨離に取りかかりやすいクローゼットの中をすっきりさせるための「クローゼット断捨離の極意」という一覧表を作成しました。それをXで公開したところ、大反響を呼んだといいます。

華さんが公開した「クローゼント断捨離の極意」【画像提供:華(@hana__heya)さん】

このことから「家の中でいる時間が長いであろう」リビングの断捨離について、今回まとめることに。ネタ出しに20分、画像作成に20分と、40分で作り上げたそうです。そんな画像には、華さんなりのこだわりがありました。

「画像の意図はすごく単純で、『細い文字は別に読まなくていいよ』という読者に対するメッセージなんです。一文字一文字、私が書いた文章を読みたいと思っている人はこの世にひとりもいないっていう前提でコンテンツを作ったほうが、『読まれる』文章になると思っています。だから、いかに『読者の読む負担を減らすか』に力を注いでいて、意図的に『ここは読まなくてもいいからね』というメッセージとして細字と太字を使い分けています。逆に言えば、太字の『ここだけは読んでね』という箇所を読んでおもしろければ、ほかの細い文字も読んでもらえる、そんな感じでコンテンツを作っています」

もう二度と“汚部屋”に戻らない 断捨離を継続する華さん

北欧インテリアに囲まれた美しい部屋に住み、ブログ「ミニマリスト華のブログ」やSNSで「たった3日で人を呼べるくらいすっきり片づいた部屋にする方法」など、片づけのテクニックを紹介している華さん。さらに、書籍「片づけをプロジェクト管理してみたら汚部屋が生まれ変わった」(宝島社刊)も注目を集めるなど、今ではすっかり片づけが得意そうに見えます。

しかし、散らかっているのが当たり前の環境に育ち、新聞で取り上げられるほど散らかった部屋に暮らした経験のある華さんは、昔に逆戻りしないよう、今でも普段から整理整頓を肝に銘じているそう。

「新聞社から取材を受けるレベルの“汚部屋”にはもう二度と戻りたくないので、必死なんです(笑)。ちなみに画像では『ティッシュとリモコンだけはテーブルにのせていい』と書いていますが、最近はティッシュもリモコンものせず、テーブルの上は何もない状態にしています。ティッシュやリモコンがあると『汚部屋に戻る第一歩を踏み出した』みたいな気持ちになるので……」

自分自身が使いやすく、実行しやすいことを意識して作成された一覧表だからこそ、多くの人に支持されるのかもしれませんね。また、華さんは「散らかる前に片づける」というルールを徹底しています。「そうすることで、片づけるのもすごく楽できれいな状態をキープできます」とのこと。心に刻み、部屋をきれいにして、快適な毎日を過ごしたいですね。

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