洗練された多彩な伝統芸能を披露 「北部芸能祭」13演目に26団体150人出演 名護市

「かぎやで風」で華やかに幕開けした北部芸能祭=6日、名護市民会館(竹尾智勇撮影)

 【北部】やんばるの春の風物詩「第37回北部芸能祭」(主催・同実行委員会、沖縄タイムス社)が6日、名護市民会館大ホールで開かれた。琉球古典音楽など13演目に北部地域の26団体約150人が出演。洗練された多彩な伝統芸能を披露し、約600人の観客の目を楽しませた。

 歌や三線など総勢約100人による「かぎやで風」「恩納節」「辺野喜節」で幕開けした。本島北部の小学生から高校生ら約20人が歌や三線、太鼓、箏を使った演奏で稽古の成果を披露。「ヒヤミカチ節」を「ヤー!」と声を合わせ締めくくると、会場に大きな拍手が響いた。

 美和の会の根保光枝師範は「収納奉行(すぬぶじょう)」を演舞。津堅島に来る役人の接待を巡り大騒ぎする島民を描いた同演目を、手踊りでコミカルに表現した。

 三線を披露した東中1年の仲村蘭可さん(12)は「祖父母に良いところを見せられたけど歌が大きく歌えなかったから70点くらい」と笑った。毎回見に来ているという渡嘉敷美由紀さん(73)=名護市=は「子どもたちの合奏も立派。女性の地謡が澄み切った声で迫力があった」と満足げだった。(北部報道部・比嘉海人)

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