ラムズWRナクアは今後もNFLで「史上初のこと」を成し遂げられるはずとアーロン・ドナルド

ロサンゼルス・ラムズのプカ・ナクア【AP Photo/Ashley Landis】

アーロン・ドナルドは引退を決めたものの、これからも輝く運命にあるロサンゼルス・ラムズのある選手について、自分なりの意見を持っているようだ。

ラムズのディフェンシブタックル(DT)としてプレーする中で、ワイドレシーバー(WR)プカ・ナクアのセンセーショナルなルーキーシーズンを間近で見てきたドナルドは最近、ナクアのことを称賛し、彼は今後もそのポジションで前人未到のことを成し遂げられるだろうと強調した。

ポッドキャスト『Green Light with Chris Long(グリーン・ライト・ウィズ・クリス・ロング)』に出演したドナルドは「若手選手がプレーして、少し調子を落とすのはよくあることだけど、彼の場合はシーズンを通してあれだけ落ち着いてプレーして、ルーキーとして一躍有名になった後も変わらなかった」と話している。「彼は同じ人間であり続けた。彼が毎週、同じことをし続け、あのままハングリー精神を持ち続けて偉大な選手になりたいと望めば、このリーグで史上初のことを成し遂げられると俺は思っている。彼はただ取り組み続けなきゃいけないけど、見ていて楽しかった。彼のことを見るのも、彼が新人時代にやってのけた数々の受賞や記録更新を見るのも本当に楽しかった」

AP通信ディフェンス部門年間最優秀選手賞を3度受賞し、オールプロに8回選出された経歴を持つドナルドは、偉大さを体現し、プロフットボールの殿堂入りが確実視されている選手だが、ナクアのポテンシャルに関しては“自分と同じだから分かる”とは言えないはずだ。

ナクアは昨シーズン、2023年ドラフト5巡目で指名を受けるという地味なスタートを切ったところから、誰もが知るスーパースターへと急成長を遂げた。

レシーブ数(105回)とレシーブヤード(1,486ヤード)で新人記録を樹立したナクアは、すでにNFLで前人未到の偉業を成し遂げている。さらに、ナクアは6回のタッチダウンレシーブを決めたほか、キャリー12回で89ヤードとランプレーにも貢献した。

WRクーパー・カップが長引くハムストリングのケガでシーズン最初の1カ月を欠場していたため、ナクアは特にシーズン序盤に必要とされていた。ナクアはそこで、ドナルドが7月と8月の時点で気づいていたことに対してすぐに確証を与えている。

「キャンプではその片鱗を少し見ていたけど、それはキャンプだ」と語ったドナルドはこう続けた。「俺は、試合中に見せてみろって思うタイプだ。初戦から、彼は安定していた。(インディアナポリス)コルツ戦では延長戦にもつれ込んで、彼が俺たちのために決勝タッチダウンを決めてくれた。彼は初日から一貫性のある選手で、そこからどんどん良くなっていった。すごいな、あいつが今年のような選手になるとは想像していなかったっていう感じ。でも、俺の意見としては、正直に言うと、ポジションは問わず、俺が個人的に見ていた中で、新人として最高のパフォーマンスの1つを発揮していたと思う」

シーズン第1週に行われたシアトル・シーホークス戦でレシーブ10回、119ヤードを記録して頭角を現したナクアは、続くサンフランシスコ・49ers戦でレシーブ15回、147ヤードをマーク。ドナルドが言及したシーズン第4週のコルツ戦では、その時点でキャリアハイとなる163ヤードを稼ぎ、延長線でプロとして初得点を挙げるなどして、23点差を巻き返されて窮地に追いやられていたラムズを救った。

カップの復帰後はそれほど責任を負う必要はなかったものの、ナクアはそれ以降も時おり爆発的なパフォーマンスを見せ、10月に行われたピッツバーグ・スティーラーズ戦では154ヤードを記録。また、12月の最初に臨んだ試合では、クリーブランド・ブラウンズを相手に105ヤードとタッチダウン1回をマークし、シーズン第16週に行われたニューオーリンズ・セインツ戦では164ヤードを稼いでキャリアハイを更新している。

ナクアは一貫していた。そして、一貫して素晴らしかった。

ラムズがドナルドの引退に伴って守備陣にあいた穴に対処している中で、ナクアは再びカップたちと共に、2023年に調子を取り戻して得点ランキングで8位につけた攻撃陣のまとめ役となることを求められるだろう。

ナクアが新たな基準を打ち立てながらそれをやってのけた場合、彼の元チームメイトはそうなることを現時点で予想していたことになる。

【RA】

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