LBハンター、WRディッグス、RBミクソンの獲得でオフシーズンの歴史を塗り替えたテキサンズ

ステフォン・ディッグス【NFL】

ヒューストン・テキサンズのオフシーズンは、相次いで大型選手を獲得したことによって強調されている。

そうした取引は歴史を塗り替えるものでもあった。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、ラインバッカー(LB)ダニエル・ハンターと契約し、ランニングバック(RB)ジョー・ミクソンおよびワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスをトレードで獲得したことで、テキサンズは前シーズンにサック10回以上を記録した選手と1,000ランヤード以上を記録した選手、レシーブ100回以上を記録した選手を同じオフシーズンに獲得した史上初のチームになったという。

驚くべきことにAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区制覇とディビジョナルラウンド進出を果たしたテキサンズは、自分たちが一時的な成功にとどまるつもりも、急成長を遂げたスタークオーターバック(QB)C.J.ストラウドが新人契約を結んでいる期間を無駄にするつもりもないことを明らかにしている。

直近に獲得され、メディアをにぎわせたディッグスは、トレードでバッファロー・ビルズから移籍してきた選手で、昨季はレシーブ数(107回)でNFL内7位につけた。NFLリサーチによれば、ディッグスは2021年以降に決めてきたタッチダウンレシーブ数(29回)で、その期間の記録として3位タイにもなっているとのこと。

また、昨シーズンに1,034ランヤードを稼いだミクソンも、2021年シーズンから合計29回のタッチダウンランをマークし、その期間の記録としてランニングバックの中で3位タイに位置しているという。

ハンターは2023年にキャリアハイとなるサック16.5回をマークしてNFL内5位につけ、プロボウルに選出された。NFLリサーチによると、ハンターは2018年以降の試合平均サック数(0.85回)で、それぞれAP通信ディフェンス部門年間最優秀選手賞を受賞した経歴を持つピッツバーグ・スティーラーズのアウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットとクリーブランド・ブラウンズのディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットに次いでリーグ内3位だという。

テキサンズは昨シーズンの収穫を祝い、今オフシーズンを無為に過ごしてきたわけではない。それどころか、テキサンズは顕著な実績のあるビッグネームをチームに加えている。

当然、それが2024年にどう影響するかは9月になってみなければ分からない。

NFLリサーチによると、前年度にレシーブ100回以上を記録した選手と10回以上のサックを記録した選手を同じオフシーズンに獲得したチームが過去に1つあるという。それは、WRデイバント・アダムスとDEチャンドラー・ジョーンズを獲得した2022年のラスベガス・レイダースだ。2021年にワイルドカードの座をつかみ、プレーオフに進出したレイダースは、2022年シーズンを6勝11敗で終えている。

前年度に1,000ランヤードを突破した選手と、10回以上のサックを記録した選手を同じオフシーズンに獲得した例も1つあり、それを行なったのもまたレイダースだ。レイダースは2001年のオフシーズンに元RBチャーリー・ガーナーと元DEトレース・アームストロングを獲得。2001年には昨季のテキサンズと同じようにディビジョナルラウンドで敗れたものの、2002年シーズンにはスーパーボウル出場を果たした。

2001年10月3日生まれのストラウドにとって、当時のレイダースは身近なものではないが、ストラウドが同じような成功を収めたいと願っているのは間違いない。

オフシーズンに歴史的な選手獲得をしたテキサンズが、スーパーボウルタイトルに挑むチームになれるかに注目だ。

【RA】

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