高校世代2冠を達成した昨季から大幅にメンバーが入れ替わった青森山田。3月までの対外試合では失点が目立ったが、プレミア開幕戦を無失点勝利で飾り、守備の不安を払拭した。
1月の全国選手権制覇後に発足した現チーム。負傷者が相次いだ影響で、東北新人選手権は準決勝敗退。全国の強豪が集う「サニックス杯」でも5試合7失点を喫し、16チーム中7位に終わった。
プレミア開幕戦に向け、正木監督は「後ろに安定感を出したかった」と守備陣をてこ入れ。1年時から主力ボランチを務める背番号10の谷川(3年、八戸市出身)を右サイドバックで起用した。
谷川は慣れないポジションにも戸惑いを見せず持ち味の粘り強い守備を発揮。左サイドバックの小沼とともに市船橋の両サイドに仕事をさせなかった。「重圧や厳しい状況が多くなると思うが、山田である以上、勝ち続けないといけない」と語っていた谷川。苦しい台所事情の中、頼れる10番が新境地を見せた。