5万人超が来場のなでしこJ対アメリカで感じた“真のエンターテイメント”。DJの音楽に合わせて観客がダンス、入場前の選手をファンが取り囲み...

スポーツはエンターテイメント。改めてそう感じる1日だった。

なでしこジャパンは現地4月6日、アメリカで開催されている『2024 SheBelieves Cup』の準決勝でアメリカ女子代表と対戦。1-2で敗れた。

筆者が会場のメルセデス・ベンツ・スタジアムに到着したのは、キックオフの約2時間前だったが、すでに多くのファンが来場。ゲート1にもゲート2にもゲート3にも長蛇の列ができており、「ワールドカップに来ているのか?」と錯覚するほど、熱気に満ちていた。

それもそのはず、この日の観客動員は5万644人。国内で行なわれたアメリカ女子代表のフレンドリーマッチでは史上最多だった。

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驚いたのは観客の数だけではなく、スタジアム内での演出も。試合前からピッチ上では女性のDJが踊りながら爆音で音楽を流し、それに合わせてスタンドのファンもダンス。この光景はキックオフ直前まで続いた。

また、入場を待つアメリカと日本の選手たちの列を大勢の観客が取り囲み、ハイタッチを求める姿も見慣れない光景。試合が始まり、アメリカの決定機、日本の選手にイエローが出るなどアクションがあるたび、スタンドからは悲鳴や大歓声が上がり、心の底からサッカーを楽しむファンの姿が印象的だった。

楽しませてくれたのは観客だけでなく、メディアも。記者席の裏手には豪華なビュッフェ形式の食事が用意され、ソフトクリーム作るマシンを操作する担当のスタッフが常駐しているほど、メディアに対しても至れり尽くせり。

日本とはまた違ったスポーツ文化がそこにはあった。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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