気品漂うグレーの毛並み、2歳ほどの美しいメス猫・ケリーちゃん。落ち着いた雰囲気と穏やかな性格ですが、もともとは地域猫。
千葉県内のとある地域で優しい高齢者の方からエサをもらっていましたが、その方自身が高齢ということもあり、今後の世話に不安がありました。ケリーちゃんはとても落ち着いた性格で人馴れも進んでいることから、「今後は適切な団体に保護してもらい幸せへと導いてほしい」と考えるようになりました。
グレース・ケリーにちなんで、この名前に
相談を受けたのが千葉県我孫子市で猫の保護活動を行う「ねこ友会」。同団体は、ケリーちゃんを保護し、世話や適切なトレーニングをしながら里親さんとのマッチングを目指すことにしました。
ねこ友会のスタッフがケリーちゃんを迎えに行った際、初めて見る人に少々緊張気味でしたが、事前に聞いていた落ち着いた性格はその通り。「ケリーちゃん」という名は「クールビューティー」と呼ばれたアメリカの名女優、グレース・ケリーにちなんで付けられたとのこと。まさにピッタリの名前だとスタッフは思いました。
預かりボラさんにだけ見せた甘えん坊ぶり
ねこ友会に提携する預かりボランティアさんの家に来ても変わらず落ち着いた様子。そして、ケリーちゃん自身が「この人たちは悪いことをする人じゃない」「あの高齢者の人のように私に優しくしてくれる人たちなんだ」と理解したのか、程なくして緊張する様子を見せなくなり、預かりボランティアさんに甘えてくるようにもなりました。
それを受けてなでてあげると、さらにゴロゴロ。預かりボランティアさんの足元にスリスリしてきて、なかなか離れてくれなくなる……なんていうかわいい素振りも見せてくれるようになりました。
ケリーちゃんは抱っこされることが大好き。預かりボランティアさんがケリーちゃんを抱き抱えると、ウットリとしたうれしそうな表情を浮かべ、これまたなかなか離れてくれなくなるのでした。
「この人！」と決めた人だけに心を開く
預かりボランティアさんへのあまり懐きっぷりで、ねこ友会の譲渡会などにケリーちゃんを参加させると、少々つまらなそうな表情も浮かべます。「この譲渡会ってなんなんだろう。早く預かりボランティアさんの家に帰りたいな」と言わんばかりです。
誰にでも愛想を振りまくわけではなく、ケリーちゃん自身が「この人！」と決めた人でなければ心を全開にはしない、という面もあるようです。
そうであってもこれだけ非の打ちどころがないケリーちゃんです。預かりボランティアさんは「『初めて猫を飼う』というお家にもピッタリだと思います。ぜひケリーちゃんを迎えてもらって、猫のかわいさ、猫との生活の楽しさをわかってもらいたいです」とも言っていました。
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（まいどなニュース特約・松田 義人）
