鞆の仙酔島で「平成いろは丸」が桟橋に衝突 乗客の男性(60代)1人が軽いけが 海保への報告は事故の約2時間後 「市の担当者につながらなかった」

7日午前10時35分ごろ、広島・福山市鞆町と沖合の離島「仙酔島」とを結ぶ市営渡船「平成いろは丸」が、仙酔島側の桟橋に衝突する事故を起したと福山海上保安署が発表しました。

福山海保によりますと、32人の乗客と船員2人を乗せた「平成いろは丸」が、仙酔島側の桟橋に着けようとしたところ、減速が遅れて桟橋に衝突したということです。

この事故で乗客の福山市在住の男性(60代)が柱にぶつかって軽いけがをしました。

当時、天候はくもりでしたが、視界に影響を与えるものではなく、風も普段通りだったということです。桟橋に船が着くときに船体を傷つけないようにするゴム性のブロックがあったため、桟橋と船体に損傷はありませんでした。

福山海保によりますと、「平成いろは丸」を運営する福山市営渡船から福山海保に事故の連絡があったのは、事故発生から2時間以上たった午後0時53分でした。「福山市の担当者に連絡をしていたが、市議選の投開票日で連絡が取れなかった」と話しているということです。さらに福山海保に報告が届くまで、事故をした船を運航していました。

福山海保は業務上過失往来危険に該当するか調査しています。

また福山市では「今後、原因究明を行い、再発防止に努めてまいります」とコメントしています。

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