「任期満了まで3カ月」小池百合子都知事、副知事のひとりを突如交代の人事で匂わす「3選出馬の意思」

2023年11月、東京江東区長選の候補者応援に姿を見せた小池百合子東京都知事(写真・共同通信)

2024年7月30日、東京都知事は任期満了を迎える。最大の注目点は「小池百合子現都知事が、3選を目指して出馬をするのか」である。

「あと3カ月というタイミングですが、いまだ小池知事の対抗馬は名乗りをあげていません。知名度のある小池知事が出馬宣言をすれば、断然有利であることは間違いありません」(都政関係者)

だが、小池知事の進退をめぐって周辺はかまびすしい。「衆院東京15区の補選に出馬するのではないか」との観測が流れ、永田町では自民党幹部と会談した、という情報まで駆けめぐった。

「東京都の江東区長選挙、八王子市長選挙では、いずれも小池知事が応援した自民党系候補が、『苦戦』の前評判を覆して当選しました。この結果を見せつけられた自民党は、やはり『小池人気』にすがりたいし、敵に回したくはない存在だと再認識したはずです。

小池知事は国政時代からずっと、『女性初の総理大臣になる』という“野望”を持っています。それはいまでも変わりません。政治資金パーティー裏金事件や増税などで、岸田政権が国民から見放されているいま、自民党が政権維持のため、なりふり構わず小池知事を担ぐ可能性はあります。お互いの利害が一致するタイミングは近いと思います」(政治担当記者)

衆院東京15区の補選出馬を見送った小池知事は、「いまはそのタイミングではない」と見たのだろうか、都知事続投の“布石”を打った。

「東京都には4人の副知事がいるのですが、そのうちのひとりが、任期を1年以上残したまま交代するという人事案が、3月28日の都議会定例会最終日ではかられ、議会は同意しました。新しい栗岡祥一副知事は環境局長だった人物です。

副知事人事は、知事が政策を実現させるために“最適の人物”を指名することが多く、そのため、知事が変わると総退陣することが通例です。もし、小池知事が次の知事選に出ないのであれば、このタイミングで副知事を交代させる必要はありません。そのため『続投の意思あり』とみられているのです」(社会部記者)

故・石原慎太郎氏は2012年、4期めの途中で都知事を辞任して国政選挙に出馬、当選している。「機を見るに敏」といわれる小池知事だが、今後も何かと「台風の目」になりそうだ。

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