3月に岡山市でスタートした「プラスチック資源の分別回収」です。中間処理施設には順調に「資源」が集まっていますが、「ある問題」が発生し、スタッフたちが困り果てているといいます。一体何が?取材しました。
プラスチック資源が集まる中「突然アラーム音が鳴る」
(松村みなみ記者)
「プラスチック資源が続々と集まってきています。このあと再利用のための処理が行われます」
岡山市南区にあるプラスチック資源の中間処理施設です。岡山市内の各地から集められたプラスチック資源を分別し、リサイクルできる状態にしていきます。
1週間でおよそ100トンと、順調に集まっているということですが、いま、ある問題が発生しているのです。それは。。。
(アラーム)
突然アラーム音が鳴り始めました。
(藤クリーン廃棄物処理部 山本浩行さん)
「こっちからは見えないけど、鳥のネットみたいな大きいものが引っかかっている」
「長いネットが…ずっと絡まっている」
機械にネットが絡まっていました。
本来、「50センチを超える大きなもの」は、プラスチック資源として出すことはできません。しかし、時折混じっていると、機械に絡まったり詰まったり。そのたび、取り外す作業に追われています。
ー定期的にこんなことをしているんですか?
「そうですね、異常が出るたびに」
格闘すること10分。やっと外すことができました。
(藤クリーン廃棄物処理部 山本浩行さん)
「機械の電源を1回切って、全部止めてからじゃないと作業できないんで、大変です」
そのため、処理できないものは、出来る限り事前によけるようにしていますが。。。
(アラーム音)
全てをよけ切ることはできず、1時間半に1回は機械が止まってしまうのです。
問題はそれだけではありません…包丁も!
問題はそれだけではありません。プラスチック資源にあたらない「リチウムイオン電池」が紛れ込んでいると…。
「衝撃を受けて破裂して、火が出て火災につながることもある」
刃のついた皮むき器やおろし器も、処理出来ません。中には包丁が紛れ込んでいることも。
「従業員が選別をする際に手をけがしたりとか。絶対にやめていただきたい」
この日、最大のトラブルが発生
そしてこの日、最大のトラブルが発生します。
「何がおるかわからない。異物が入っている」
何かがベルトコンベアーに引っかかり、動かなくなってしまいました。ゴミをかき分けながら「犯人」を探します。
すると…。
「あっ」
布のようなものが姿を現わしました。機械に巻きついているといいます。
「下にずっと巻きついている」
「上は取れた?」
「上からも出てきよる」
「嘘でしょ」
「何なん、これ…」
布を相手に2人がかりで20分やっと取り除くことができました。その正体は…。
(松村みなみ記者)
「引っかかっていたのは、こちら大きなシートのようなものでした」
「できるだけ分別できないものは未然に防いでもらって、プラスチックだけを資源に回していけたらなと思います」
ペットボトルや缶、ビンは?(岡山市の場合)
【スタジオ解説】
(コメンテーター春川正明さん)
「現場は大変ですよね。ごみの分別を巡っては混ぜればごみ、分ければ資源という言葉があるんですよね。だから、いかに出すほうがちゃんと心掛けて分けるかってことが大切ですよね」
(杉澤眞優キャスター)
「そうなんです。最もトラブルが多いのが50センチを超えるものですが、岡山市が各家に配付しているチラシには表記があるのですが、特設ホームページには漏れていました。市では現在、新たなホームページを制作していることで、そこには表記されるということです。
では、改めて確認します。VTRにも出てきましたが、プラスチック資源として出せるものは、長さは50センチ未満、厚さは5ミリ未満です。
ペットボトルや缶、ビンなども出すことはできません。
また、弁当の容器の中に生ごみが入ったままだと、他の回収品もだめにしてしまいます。きちんときれいに洗ってから出すようにしてください。
そして、意外と大変なものが、ビデオテープです。絡まってしまいスタッフが大変な苦労しているということです。改めてこれを機に、皆さんもごみの出し方、確認してみてください。