【共働きで私学】私立小学校・中学校でも充実したサポートで共働きでも仕事と教育の両立が可能に

押さえたいポイント3つ!私立小学校・私立中学校は共働き家庭でも通学可能

共働き世帯での子育ては小学校受験や中学校受験に不利というのが以前は常識でした。

今では共働き世帯が増え、仕事をしながらの乗り越え方などをブログで発信する人も少なくあろません。そのため、情報を得やすくなっており、共働きでも受験の決断を下す家庭も珍しくないです。

その一方で、受験をして合格したものの「学区の公立校よりも遠い学校」に子どもが通うことになるため、子どもの早退を筆頭に緊急時の送り迎えのように共働きだと対応が難しい場面に直面することもあります。また、放課後の過ごし方や習い事ができるかなど「合格したのはうれしいけれど…」という悩みも尽きません。

そこで今回は、共働き世帯にとって嬉しいサポートのある私立小学校や中学校の受験校を選ぶポイントを3つ、ご紹介していきます。

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【ポイント1】家からの通学時間とスクールバスの有無

学校選びをする際は必ず子どもが確実に通うことができるかどうかを冷静に判断しましょう。

受験をして通う場合、ほとんどが公共交通機関を利用した通学となります。

とくに交通網が発達している都市部の私立学校では原則「バスや電車を使っての通学」になります。通学時間や通学範囲の学区を規定している学校もあるため、学校選びをする際は必ず子どもが確実に通うことができるかどうかを冷静に判断しましょう。

せっかく合格しても、「時間がかかって通うのが辛い」と行き渋ることもあります。また、入学してからしばらくは登校慣れのために親が付き添って行くこともあるので、学校までの送迎と自分の出勤時間を考慮する必要もあります。

一方、地方の私立小学校や中学校ではスクールバスを運航している学校も少なくなく、地方在住で私立小学校や中学校を検討している共働き世帯にとって嬉しいポイントになります。

また、大都市圏の私立小学校ではスクールバスの制度がある学校は少ないものの、毎年のように志願倍率の高い東京都世田谷区成城にある「東京都市大学付属小学校」では、1年生向けに東急田園都市線二子玉川駅からスクールバスが利用できます。

通学で「ドア・ツー・ドア」を望むことはできませんが、以下のポイントを踏まえて学校選びをすることも共働き世帯の負担軽減につながります。

【通学編】共働きで私立小学校・中学校を選ぶ際のポイント

  • 子どもが一人で通学できる距離と時間かどうか
  • 完全に公共交通機関と徒歩での通学かどうか
  • 駅から学校までの直通バスの有無
  • 複数エリア方面でスクールバスを運行しているかどうか
  • 緊急時にすぐに会社から迎えに行けるかどうか

理想と現実をすり合わせて「確実に通える」という学校をピックアップしてください。

【ポイント2】給食の有無

通いたい学校が、お弁当か、給食の提供なのか、しっかり確認しましょう。

私立小学校や中学校の中にはお弁当持参の学校もあります。朝早い時間からのお弁当作りは就学と同時に今よりも早く起床することや、暑い時期は食中毒予防にも気をつけなければならず、共働き世帯にとっては大きな負担です。

お弁当だと成長期の栄養の偏りも気になりますし、「栄養バランスを考えた具材で弁当のおかずにして食べやすいもの」「お弁当の彩り」など色々なことに頭を悩ませてしまいます。また、小中の一貫校の中には、小学校6年間のみ給食の学校もあります。

私立受験を考えている共働き世帯としては、公立小中校と同じように栄養バランスを考えて作られている給食を提供する学校に通わせたいのが本音といえるでしょう。しかし、気になる学校が給食を提供しているとは限りません。

親にとっては長期間に及ぶ毎日の日課となるため、以下のポイントをよく考えてください。

【給食編】共働きで私立小学校・中学校を選ぶ際のポイント

  • お弁当作りを毎朝何年間も続けられるか
  • 小学校だけ給食の学校でも良いか
  • 学校側でお弁当を準備してくれるサービスはあるか
  • 小学校は給食で中学校は食堂完備の学校かどうか
  • 小学校と中学校でも給食が提供されているか

通いたい学校が、お弁当か、給食を提供しているのか、しっかり吟味するようにしてください。

お弁当作りは思いのほか大変で、最初は大丈夫だと思っていても、残業の翌日に早起きして作ることもあり、負担は決して小さくありません。

お弁当作りの分担を夫婦で話し合うことはもちろんのこと、休日に作り置きをして冷凍保存することや冷凍食品を活用し、共働き世帯の忙しい朝の時間をやり繰りできるお弁当作りを徹底する意識を持ちましょう。

【ポイント3】放課後の学童保育や習い事サービスの有無

放課後の子どもの時間を考えましょう。

遠方の私立の小学校に通う場合、平日の放課後の居場所づくりは大きな課題の一つです。最近では共働き世帯のニーズに合った学童保育を充実させている学校も増えています。

2019年に開校した東京農業大学稲花小学校は保護者の就労状況に関わらず利用できる学童保育「農大稲花アフタースクール」の存在が大きく、すでに受験倍率が非常に高い人気校となっています。

特定非営利活動法人「放課後NPOアフタースクール」による委託運営で、在校生を対象にした学童保育は入会金3万円、週1日から週5日と利用状況により月額利用料が変わる分かりやすい料金設定になっています。別途費用が発生しますが、習い事に相当する定期プログラムは空手、そろばん、サッカー、STEM、HIP HOPダンス、ピアノが学校にいながら習えます。

共働き世帯の場合、平日の放課後の習い事の送迎は難しいです。放課後を有意義に過ごすことや、習い事を考えている場合は受験校選びの際に以下のようなポイントで学校選びをしてみましょう。

【放課後編】共働きで私立小学校・中学校を選ぶ際のポイント

  • 学年問わず学童保育のサービスがある
  • 学童保育や各プログラムの料金設定が明確
  • 子どもを迎えに行く時間は何時までか
  • 延長保育の制度の有無と延長料金がどの程度か
  • 夏休みなどは実施しているのかどうか

仕事の関係で定時に帰宅することや子どもを迎えに行くことが厳しい共働き世帯は放課後のサービスが充実した私立学校を選ぶのが無難です。

親の負担が少なく子どもにとってより良い教育環境を考える

親の負担が少なく子どもにとってより良い教育環境を考えましょう。

専業主婦の家庭しか受験できない時代から確実に変わり、共働き世帯の子どもが通いやすい学校が増えてきています。

子どもが心身ともに成長する小学生や中学生時代は、どのような教育を受けて、どんな環境で過ごすかは子どもの人生に大きな影響を与えます。

また、共働き世帯の増加やコロナ禍も経てPTA活動や保護者会のあり方も見直されてきています。自分たちの親世代の頃に比べれば親が学校に出向いてイベントの手伝いをする機会も減っています。

自分達の仕事を犠牲にせず、子どもにとってより良い教育環境を選んでいきたいですね。

参考資料

東京農業大学稲花(とうか)小学校アフタースクール

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