東京ダイナマイト、漫才師としての活動を休止 気丈に振る舞った「最後の舞台」

6日、お笑いコンビ・東京ダイナマイトが漫才師としての活動を休止すると発表した。

ハチミツ二郎は自身のX(旧Twitter)で「2024年3月24日をもちまして東京ダイナマイトの漫才師としての活動は休止となりました。今まで有難う御座いました」と報告。「テレビ・ラジオはオファーがあれば出て行きますが、元々ほとんど出ていないので、呼ばれれば行きます」と今後について明かしている。

相方の松田大輔も「2024年3月24日をもちまして東京ダイナマイトの漫才師としての活動は休止となりました。有難うございました」として「個人的には仕事してますので、オファーお待ちしてます。もちろんスケジュールすごく空いてます」というコメントを残している。

3月24日は、芸歴16年以上の漫才師による漫才トーナメント『THE SECOND』(フジテレビ系)の「ノックアウトステージ32→16」が行われた日付。東京ダイナマイトはザ・パンチに「284-265」で敗れ、敗退が決まっていた。このステージが、活動休止前の「最後の舞台」となったことになる。

二郎は2018年に急性心不全・呼吸不全で緊急搬送され、2年後の20年には新型コロナウイルスに感染して危篤状態となり、1カ月の入院。昨年には腎移植手術を受け、予後が芳しくないことも報告していた。

昨年の『THE SECOND』ではベスト32に進出するも、体調不良により直前になって出場を辞退。対戦予定だった金属バットが東京ダイナマイトの漫才ネタを“完コピ”したことでも話題になった。

24日のノックアウトステージでは、二郎が杖をつきながらも往年の漫才を披露。4日に大会公式YouTubeに配信された結果発表の動画では、採点を前に舞台に登場した際にスタッフが二郎のために用意したイスを断り、気丈に立ち続ける姿も見られた。

東京ダイナマイトを下したザ・パンチのパンチ浜崎はその結果に涙ぐみながら、東京ダイナマイトに「大好きです。尊敬している先輩なんで、長く一緒に漫才やりたいなと思ってます」と告げる。

東京ダイナマイトは2004年と09年に、ザ・パンチはラストイヤーとなった08年に『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)のファイナルに進出し、それ以降も東京吉本の劇場で顔を合わせる仲。二郎は「パンチが強くなってよかったよ、ホントに。うれしいよ俺は。優勝してくれよ」とエールを送った。

サンドウィッチマンの伊達みきおをはじめとして、ハチミツ二郎のツッコミに受けた影響を公言している漫才師は数多く、そのキャリアや人柄も含めて東京漫才師のあこがれの的だったハチミツ二郎。願わくば、療養を経てまた東京ダイナマイトの漫才が見られることを期待したい。

(文=新越谷ノリヲ)

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