【新日本】内藤哲也を変えた辻陽太との両国決戦「新世代にも若干興味は湧きましたよ」

激闘から一夜明けファミレスで祝勝会を行った内藤哲也

新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級王者・内藤哲也(41)に心境の変化が訪れている。6日の両国大会では「NEW JAPAN CUP(NJC)」覇者・辻陽太(30)との「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」同門王座戦を制しV2に成功。一夜明け、「祝勝会」と称して記者を最高級ファミレスに緊急招集した王者の口から明かされた内容とは――。

オムライスに舌鼓を打ちながら両国決戦を振り返った内藤は「NJC優勝という結果も、試合中のたたずまいも、お客さまからの期待感も…もう彼は新世代というより、今現在のトップの一角という表現が正しいんじゃないかな」と辻を称賛。「その選手の挑戦を退けたことで自信にもなりましたし、内藤哲也という壁の高さを陽太はもちろん、お客さまにも伝えることができたんじゃないかな」と充実の表情を浮かべた。

今後の防衛ロードでは辻との再戦を含むLIJメンバーとの対戦を熱望する一方で、心境の変化もあったという。「別に全員とは言わないですけど、辻とやったことで新世代と呼ばれてる選手にも若干興味は湧きましたよ」と明かす。

団体内で叫ばれる世代交代についても持論があるからだ。「一番つまらないのは消去法。内藤がダメになったから代わりはこの人でいいやではなく、結果をもってお客さまに伝えないとちゃんとした世代交代にはならない。今までは『壁になるなんてガラじゃないな』と思ってましたけど、その象徴的存在だった選手(オカダ・カズチカ)がいなくなってしまいましたから。彼らが時代をつくるなら最も邪魔な今の俺を倒すしかないし、どんどん挑んでくればいいんじゃないですか」

12日(日本時間13日)米シカゴ大会のV3戦では、2019年のG1公式戦で敗れているジョン・モクスリー(38=AEW)を迎え撃つ。「リベンジすること以外に興味はないですね。でも彼はAEWのトップなんでしょ? 俺がタイトルマッチで勝った場合、トニー・カーン社長に俺は一体3年いくらなのか、ちょっと聞いてみたいですね」。AEWと3年総額20億円(推定)の破格条件で契約したオカダへの対抗心をのぞかせつつ「その査定額次第では新世代の壁になれないかもしれない…」と、新世代よりもむしろ木谷高明オーナーをけん制し始めた。

言いたいことを言い終えた制御不能男は「それにしても陽太のジーンブラスターは強烈だった。やべ、ダメージが残ってる状態で食べすぎちゃったかな…」と急に腹部を押さえながらトイレ方面へ。やはりそのまま戻ってくることはなく、テーブルの上には伝票だけが残された。

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