取材ノート 健康経営に熱視線

 ■昨年7月から、睡眠計測アプリケーションを使用している。アプリは、睡眠時間や質の判定に加え、睡眠状態に応じて出現する多種多様なモンスターを仲間にできるゲーム性を併せ持つ。攻略のために意識的に睡眠をとっていたら、心身の不調が改善し、作業効率も上がってきた。思わぬ副産物だった。
 最近従業員の健康を推進している企業の取材が増えた。従業員の睡眠時間と質を調査する、栄養バランスを意識した料理を提供する社員食堂を運営する、フィットネスジムの費用を補助し運動習慣を促進するなど、各社さまざまな工夫を凝らしている。健康経営は、働きやすい職場づくりに欠かせない要素になりつつある。
 健康経営に力を入れ始めた運送会社の経営者から「社員が健康になっていくのを見るのが最近の幸せだ」と聞き、大変感動したことがある。微力ではあるが、各社の取り組みを発信することで、社会全体の健康経営を後押しできればと思う。
 ■中村光希(なかむら・みつき)中小企業、ヘルスケア業界などを担当。弟と睡眠計測アプリのデータを共有している。弟の友達が、私の睡眠データを見て、「お前の姉ちゃん、寝過ぎてない? 本当に社会人?」と話したらしい。恥ずかしかった。

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