日本人女性初のお天気キャスター、今井登茂子さんは番組冒頭のアドリブが人気で視聴率40%を記録【各界の『虎に翼』】

今井登茂子さんの話し方口座の教え子は、1万人を超える

連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)では、伊藤沙莉が女性弁護士の草分けを熱演している。本誌は、各ジャンルのパイオニアたちに「矜持と苦労」を直撃した。前例のない世界に飛び込んだ彼女たちには、共通する “強い思い” があった――。

今井登茂子さん(87)は1959年、TBSに6期生として入社。事件、スポーツなどをリポートしていたが、抜擢されたお天気コーナーで視聴率40%を記録した。

「営業が『お天気番組は売れる』と思ったのでしょう。毎週土曜日21時56分からミニ枠のお天気番組が始まり、構成もまかされました。その前の21時から、野際陽子さんが出演している大人気の『キイハンター』が放送されていたので、私が出たらすぐにチャンネル変えられては困ると、冒頭の30秒で、視聴者をつなぎとめるアドリブのコメントを必死に考えました。桜の枝を手に持って開花情報を伝えたり、季節の話題や歳時記でつなげられないときには、『今日はエジソンの誕生日です』なんて話もしました」

1961年に退社し、話し方講座を運営。教え子は、安藤優子さんや女優など、1万人を超える。

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