自慢の“ほぼオールA”通知表をなぜシュレッダーに!? ネット驚愕…ママが長女のために込めた思いとは

どうして“ほぼオールA”通知表を捨ててしまうの?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

ずっと大事に保管していた中学時代の通知表。“ほぼオールA”の自慢の内容なのに、捨ててしまうの!? 1児のママのSNS投稿が話題を集めました。生まれたばかりの長女を思ってという、その理由とは? お話を伺いました。

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育休中のママの決断 唯一「保健体育」は「4」

「中学の時の通知表
ずっと取っておいたけど
娘に見られてプレッシャー
与える前に捨てまーす

ここで供養させてね」

投稿者は、ゆるっと 5m(@amD45216Ja_a)さん。20代の会社員で、昨年10月に長女を出産して現在育休中。「夫と娘の3人家族でこぢんまりと暮らしています」と言います。

教科別の評定は国語から数学、美術、外国語まで「5」が並んでいます。唯一「保健体育」だけ「4」。「運動の技能」がB評価で、あとのすべては、選択教科を含めてAという立派な成績です。それもそのはず、どんな学校を出たのかを聞くと、「旧帝大学部卒ですが、私はそんな大層な人間ではないです」と、謙遜しながらも答えてくれました。

投稿は約3万件の“いいね”を集め、大反響です。「それはわかります!」「やさしいですね」「すごい もったいないです!捨てなくていいのに~」「保管しておいても良い気がします。お子さんにとって自慢のお母様だと思います」「娘さんはオール5になる可能性も」「優秀な遺伝子がお嬢様にも受け継がれてますね」「お嬢さんもこんなママさんいらっしゃっていいなぁ」など、驚きの声を含めたさまざまな反応が集まっています。

まな娘のためとは言え、どうして、母親の通知表をシュレッダーにかけてしまうことを考えているのでしょうか。そこには「どう生きるのか」を巡る深い理由がありました。

「体育を除けば(笑)、優等生の成績表は当時の私の喜びであり、誇りでした。でも、今となってはただの紙切れです。小さな学校の中での優等生の証であり、筆記試験から成る学力だけを評価されたものであり、学力だけでは生きていけず、また接する人数も増える社会では、なんの力にもなってくれません」。子どもへの熱いメッセージが込められています。

そのうえで、長女に2つのことを切望していると話します。

「1つは学校の教科から入る知識にとらわれず、宗教でもダンスでもジャンルを問わず、たくさんのことを知って体験して統合的な考えを持ってほしいことです。そうしないと、メディアが発達した今の世界では、自分の考えを持つことがとても難しくなっているからです」。

2つ目は自立性を説きます。

「相対ではなく絶対軸で自分の姿を捉えることです。どの世界に行っても、上には上がいます。そのたびに人と比べて劣等感を抱いてほしくありません。自分がどんな人間で、どんなことが好きなのか、そして自分のことを誰よりも大切にしてほしいと思っています」。

立派な成績が並ぶ通知表【写真提供:ゆるっと 5m(@amD45216Ja_a)さん】

そして、通知表についての核心です。「もちろん通知表やスポーツの試合のように、順位を付けることが大切なこともあります。ただ私の通知表が、娘の心の縁に引っかかって、学校の勉強だけにとらわれる、ということは避けてほしいと思いました。少なくとも私は、何故か(自分の)母にいつの日かライバル視するようになっていたので」と、熱い思いを教えてくれました。

これから長女が進む道、自らチョイスする選択を大事に見守っていくそうで、「娘が本当に勉強が好きで、学力も同じくらいにはあるなぁと思った時に、『ママの娘だね』って笑って見せるのはアリなのかなとは思います」と話しています。

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